【接骨院・整体院の税務調査】ツッコまれるところはどこ?ポイントは3つ!
今回は【接骨院・整体院の税務調査でツッコまれるポイント】についてお話ししていきたいと思います。
この記事を読むことによって、接骨院の先生は以下の疑問が解消されると思います。
接骨院は税務調査に入られやすいと言われているけど、なんで?
接骨院の税務調査で見られるところはどこ?
個人か法人で調査に入られる確率は違ってくる?
税理士が付いているか付いていないかで、調査が来ないことがあるの?
この4つです。
開業して間もない先生や、売り上げが毎年増えている先生は、税務調査事情を気にしている方も多いと思いますので、今回の記事をご参考ください。
それでは説明していきます。
何で接骨院は税務調査に入られやすいと言われているの?
ポイントは3つです。
①現金商売である(ごまかしがききやすい)
②接骨院の会計処理が複雑にもかかわらず、職人肌の先生が多い
③経費があまりかからず、利益率が高い
それでは順を追ってお話ししていきます。
①現金商売である(ごまかしがききやすい)
接骨院は飲食店と美容院と同じく現金商売の業種です。
現金商売とは、日々現金の入金がある商売をしている業種のことです。
つまり100%振込で対応している業界であれば、きちんと履歴が残るので、ごまかしがききませんが、
現金商売はその点、跡が残らず、ごまかしがきいてしまいます。
そのため調査員も現金商売には目を光らせているのです。
②接骨院の会計処理が複雑にもかかわらず、職人肌の先生が多い
これも飲食店、美容院と似ているところがありますが、接骨院も職人の肌でどんぶり勘定の方が多くいます。
にもかかわらず、接骨院には特別な会計処理があります。
保険収入に関しては一般の業種にはない会計処理をします。
そのため、税務調査員も、会計処理を間違っている可能性が高いと見込んでいます。
これも調査が入りやすい理由の一つです。
③経費があまりかからず、利益率が高い
接骨院は、技術一本で売り上げを作る仕事です。
小売業などと違い、特別な仕入れが発生するわけではありませんし、人件費、家賃、機材のリース代など、経費がある程度決まっています。
そのため、接骨院は経費があまりかからず、利益率が高い業種の一つと言われています。
経費が多くかかり、大幅に赤字になっているところより、毎年黒字を出しているところの方が、税金を多く取りやすいと睨んでいるのです。
それではこれらを踏まえて、接骨院・整体院が税務調査で見られるポイントについてお話ししていきます。
接骨院・整体院が税務調査で見られるポイント3つ
まずポイントをあげていきます。
①窓口現金収入がしっかり管理されているか?
②交際費はプライベートで使ったものも入れていないか?
③きちんと接骨院特有の適切な会計処理がなされているか?
こちらの3つになります。
①窓口現金収入がしっかり管理されているか?
現金収入が多ければ、ごまかしがききやすくなります。
しっかりとした管理が必要ですが、どんぶり勘定になっている先生も珍しくありません。
患者様からもらったお金をそのまま経費に使ったり、個人的な支出を窓口現金の中から使ってしまうことも多く考えられます。 調査員もそこを見ます。
もし事業で得た収入が個人的な支出に流れていたら?調査員がそこを疑ってかかるのも当然のことです。
窓口現金は毎日、銀行へ入金して預け入れることがポイントです。
毎日履歴が残るので、調査員もしっかり管理されているのがわかります。
②交際費はプライベートで使ったものも入れていないか?
個人事業主が多い接骨院の先生は、個人で使ったものと、仕事で使ったものを混同しやすいことが多いです。
交際費や福利厚生が大きく膨らんでいれば、調査員も【誰と?】【どんな目的で食事をしたか?】疑問に思うのも無理はありません。
少し手間ですが、領収書やレシートの裏に相手先の氏名や目的などを書いておくのがベストです。
また従業員のお昼代、夜遅くまで残業した従業員の夜食代は見解が大きく分かれるところですので、税理士の判断を仰ぐことが必要です。
③接骨院特有の適切な会計処理がなされているか?
接骨院は自費100%でない限り、保険収入が発生しています。
3〜4ヶ月後に団体からお金が振り込まれますが、売り上げの計上時期を間違う先生が多くいます。
計上時期は、患者さんからお金をもらった月で計算します。
保険の会計処理は複雑な事もあり、会計に詳しくない先生は間違ってしまう事も多くあります。
調査員もしっかりそこをついてきます。
かなり悪質なケースですが、保険収入や交通事故の自賠責収入を隠して申告をすることも考えられます。
もちろん、これは売り上げを抜いて脱税しているので、重い追徴課税がまっています。
少し前になりますが、名古屋国税局が岐阜県内の接骨院を対象に一斉に税務調査を行いました。
自賠責保険から支払われた代金を売り上げに入れてなかったとして、60もの接骨院が4億円あまりの申告漏れを指摘されたのです。
一部は悪質な所得隠しとして、9,000万もの重加算税、追徴課税の支払いを命じたとの事でした。
きちんと税務署も目を光らせているのです。
接骨院・整体院は個人か法人で税務調査の入り方は変わるの?
接骨院・整体院は、小規模事業者が圧倒的に多く、売上げも1000万以下ならば、法人にしないで、個人事業主の形態を守っている方も多いはずです。
そうおっしゃる先生もいますが、個人の接骨院でも、税務調査は入ります。
それは税務署が大好物な調査対象があるからです。
・前年に比べて売り上げが大幅に上がり、明らかに変動がある
・しっかり利益が出て、毎年黒字である
・同じ地域の同業者から内部告発があった
・過去に不正があった
接骨院という業種自体、税務調査が入りやすいにも関わらず、上のような4つが
加われれば、法人個人の形態はあまり関係がありません。
個人でも毎年売り上げが多ければ、税務調査が入る可能性が高いのです。
調査の対象で選ぶのは、追徴課税を多く取れるところに絞って調査しに来ると言われています。
調査員を派遣して、時間と労力をかけて来るので、あまり税金がとれない接骨院にいっても意味がない ということです。
個人事業主もきちんと事前準備が必要になります。
【接骨院の税務調査】税理士が付いているか、付いてないかで変わってくる?
もちろん税理士がいても税務調査は入ります。
しかし税理士がついていない接骨院に比べて、税理士がついている接骨院は調査が来る確率を下げることができます。
それは申告書の「正確性」が理由です。
自分で申告書を作成すれば、間違っている認識はなくても、調査員が調査したくなるような申告書を作っている可能性が高くあります。
顧問税理士が申告書にハンコを押していれば、素人が作った申告書よりもきちんとした
会計処理になっていると判断ができます。
もちろん、税務調査が入った際は、接骨院に詳しい税理士が顧問についていれば、立ち合いも一任できますし、調査完了まできちんとサポートしてもらえます。
このような方は税理士をつけることをおすすめしています。
【接骨院に強い税理士】税理士選びでおさえておきたいポイントは?
接骨院に強い税理士の特徴は下の記事にもあげておきますが、ポイントは5つです。
税理士が(スタッフ)若い
同じ志を共有できるか
治療院特有の会計処理に詳しい
小規模事業者にきちんと対応している
接骨院 整体院の顧問先が多い
時間がある方はぜひこちらの記事もご参考ください。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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