【税理士が突然引退した!】引き継ぎはどうすればいい?注意点はある?
今付き合っている税理士さんが突然亡くなってしまう事や、引退してしまうことは決して珍しいことではありません。
その理由は、税理士業界の平均年齢が65歳と呼ばれており、とても「高齢化が進んでいる業界」だからです。
もちろん昔に比べて現役バリバリで働く高齢者が増えたのは事実です。
しかし税理士業のように数字を扱う繊細な仕事は、ミスがないようにずっと気に留めているだけでも、思った以上にストレスのかかる仕事です。
税理士の仕事を70歳近くまで長く続けるのは、難しい事がはっきりしています。
「最近先生が病気がちで、引退を考えているみたい」
「計算ミスが多くて、本人も長くないって言っていた」
「突然、亡くなられて引き継ぎに困った」
こんな相談を最近受けるようになりました。
今回は税理士が引退したとき、亡くなってしまったら社長はどのような対処をすればいいか?
お話ししていきたいと思います。
税理士が引退するときの引き継ぐ注意点
会計ソフトのデータをきちんと確保しておく
会計データが見られなくなってしまっては、次の引き継ぎ手が苦労するからです。
税理士さんが、会計ソフトの会社と契約をしていて、顧問先がそのライセンスを税理士さんから【借りている】ことがあるのです。
会計ソフトを顧問先が借りている場合、
会計データが見れなくなる危険がある!
税理士さんの解約と同時に、過去の総勘定元帳や現在進行系の会計データが見られなくなる可能性があります。
急に亡くなられた時などは、引き継ぎにも苦労し、思うようにスムーズに進まないことも考えられます。
税理士さんがライセンスを取得している会計ソフトは、税理士特有のソフト。例えばICSソフトなどは注意が必要です。
会計ソフトのデータを確保するため、早めの対応が必要!
会計データが見れなくなることを防ぐ為にはどうするか?
税理士さんと解約する前に紙で総勘定元帳や会計データを打ち出す必要があります。
またCSVデータとして他の会計ソフトに取り込んでおくことをお勧めします。
一般的に販売している会計ソフトは、CSVデータとして出力することが可能になっています。
データ見れなくなって大変だ!となる前に、次に契約する会計ソフトに、データを取り込んでおくことが必要になるのです。
税理士事務所に預けている資料を全て返却してもらう
次の税理士さんに引き継ぐ為に、今の税理士に預けている資料は全て返却してもらう必要があります。
揃えるものとしては過去の元帳や決算書、会計データなど、税理士事務所で保管している重要な書類は全て返却してもらう必要があります。
返却してもらう書類についてはこちらの記事に詳しく書いてありますので、ご参考ください。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
次に引き継ぐ税理士の候補はどう探したらいいか?
税理士さんの仲間を紹介されたときの注意点!
引退する前に、その税理士さんのお仲間さんを紹介される事があると思います。
同じ支部の人や、懇意にしている仲間の税理士さんに引き継いでもらうパターンが多いのです。そこでの注意点を書いていきます。
顧問料もそのまま引き継ぐことも多いので、見直しも検討する
新しい税理士さんに引き継ぐにあたり、顧問料の見直しもきちんと検討することは重要です。
付き合ってきて、何十年と同じ税理士さんに任せていると、顧問料を比較する材料がなかったはずです。
引き継いだ時も「そのままの金額でお願いします」となることが多いので、高い顧問料を引き継いでしまうことがよくあります。
10年以上前に比べて、税理士の顧問料の相場は確実に下がっています。税理士の顧問料高いよなと感じたまま、新しい税理士に変わる場合は一度見直しが必要です。
もし今支払っている税理士の相場がわからない時は、相場をきちんとわかってもらっている人に調べてもらうことが必要です。
税理士の変更する機会は顧問料の見直しには絶好のきっかけです。
その仲間の税理士さんの人柄やサービスは大丈夫?
税理士さんとの付き合いはビジネスパートナーの選定でもあり、結婚相手を探すことにも似ています。つまり、社長に合った相性に合った人を見つけなくてはいけません。
税理士とはビジネスパートナーでもあり、結婚相手と同じ!
今までお世話になった税理士さんは良かったけど、そのお仲間の税理士さんが絶対いいとは限りません。
その税理士さんとはサービス内容も、人柄も事務所規模もまったく違うからです。
【よし、〇〇さんのお仲間さんだから安心だ】と思っていてもダメです。その税理士さんをきちんと見極めることはやはり大切です。
もっと言うと、仲間の税理士さんは手一杯の可能性もある!
その税理士さんは、引退する税理士さんから多くのお客さんの引き継ぎをお願いされ、手一杯になっている可能性もあるからです。
お客さんの引き継ぎは1件でもスタート段階では、とても労力がいるからです。
会社がどういう相手と取引をしているのか?
この経費は何に使ったものなのか?
この処理はどういうことか? 色々やりとりが多くなるからです。
引き継いだのは御社だけではないこともある為、サービスやコミュニケーションが手薄になる可能性は十分考えられます。
引退する前に、めぼしい税理士を見つけておくことが大切!
次の引き継ぎ相手を引退する前に見つけておくことは大切です。
余裕がないと、選択肢が狭まってしまいますし、よくない税理士を選んでしまう可能性もあるからです。
また引き継ぎにしても、どこまでその税理士さんが付き合ってくれるのか、進んでいる仕事はどうするのか?新しい税理士さんを余裕があるうちに引き継いでもらったほうがいいに越したことはありません。
きちんとした税理士を見つけるポイントは?
それではきちんと税理士を見つけるにはどうすればいいのでしょうか。
こちらにも詳しく書いてありますので、ご参考ください。
- 【いい税理士さんの特徴】
こちらのポイントを踏まえた上で、相性に合った税理士を見つける必要があります。
今まで付き合ってきた税理士さんの思いを引き継ぐ上でも大切なのは、「どこまで御社のことを考えてくれているか?」ということです。
「自分たちのことを考えられる税理士」さんは、必須な条件のはずですが、割と簡単に税理士を決めてしまいがちな社長様が多いことに気づきます。
これから付き合う税理士がストレスなく付き合う為に、一度ご相談ください。