【クラウドファンディング】個人事業主が活用できるサイトと成功のコツ
近年、クラウドファンディングが身近な資金調達方法になっています。
特に、株式をもたない個人事業主にとっては、不特定多数から資金を調達できる貴重な手段です。
しかし、クラウドファンディングの発展とともに種類やサイトが増えており、サイトの特徴を理解して活用する必要があります。
この記事でわかること
・クラウドファンディング6つの種類
・クラウドファンディングが活用できるサイト8選
・個人事業主がクラウドファンディングで成功するコツ
クラウドファンディングを活用した資金調達を検討中の個人事業主の方は、ぜひ最後までご覧ください。
【クラウドファンディング】6つの種類
クラウドファンディングは、資金調達の方法や支援者へのリターンなどによって、次の6つの種類に分類されます。
①購入型
②寄付型
③融資型(法人向け)
④株式投資型(法人向け)
⑤ファンド型(法人向け)
⑥ふるさと納税型(自治体向け)
まずは、クラウドファンディングの基礎知識として、よく使われる用語をおさらいしてから、それぞれの種類について確認していきましょう。
・プロジェクト
クラウドファンディングで支援を募る企画・計画
・起案者
クラウドファンディングで出資を募る人
・支援者
クラウドファンディングのプロジェクトに出資する人
・リターン
クラウドファンディングで受け取ることができる商品、サービス、金銭、返礼品
・All-or-Nothing方式
募集期間内に目標金額を達成した場合のみプロジェクトが成立し、達成しなかった場合支援金は戻される
・All-In方式
目標金額に達していなくても、支援者が1人でも出ればプロジェクトが成立する
購入型
購入型クラウドファンディングとは、支援者がお金を出したリターンとして商品やサービスを受け取るクラウドファンディングです。
支援者はリターンとしての商品やサービスなどを購入する感覚で支援することができます。
しかし、金銭のリターンは設定できません。
起案者はリターンを準備しなければならないので、目標金額が集まってはじめて実行可能になるプロジェクトにはAll-or-Nothing方式が適しています。
寄付型
寄付型クラウドファンディングとは、支援者がお金を寄付するクラウドファンディングです。
一般的な寄付と同様に商品やサービスなどのリターンは基本的にありませんが、プロジェクトによっては活動報告やお礼の手紙などを受け取ることができます。
寄付という性質上、プロジェクトは被災地支援や地域活性化など社会貢献性の高いことが特徴です。
また、プロジェクトによっては、支援者が寄付金控除を受けられる場合があります。
融資型(法人向け)
融資型クラウドファンディングとは、いわゆるソーシャルレンディングで、支援者が出資した資金をクラウドファンディングサイトが企業に貸付けるしくみです。
支援者はリターンとして利息を受け取ることができます。
ただし、融資型をおこなうクラウドファンディングサイトは、貸金業および第二種金融商品取引業の登録が必要です。
これらの登録が確認できないサイトは詐欺業者の可能性もあるので注意しましょう。
株式投資型(法人向け)
株式投資型クラウドファンディングとは、非上場の株式会社が支援者に株式を発行することで資金調達をするクラウドファンディングです。
企業は上場しなくても不特定多数に出資を募ることができますが、株主が増えることで事務負担が大きくなるおそれがあります。
支援者にとっては未公開株を取得でき、エンジェル税制の対象になるプロジェクトもあるのがメリットです。
しかし、通常の株式投資同様、投資額を失うリスクを負わなければなりません。
ファンド(投資)型(法人向け)
ファンド(投資)型クラウドファンディングとは、特定の事業に対して出資を募り資金調達をおこなうクラウドファンディングです。
支援者は事業の収益や出資額に応じた分配金をリターンとして受け取ることができます。
分配金の金額は、投資する事業の収益に応じた利回りで変動するのが特徴です。
また、その事業による商品やサービスもリターンに設定されることがあります。
ただし、株式投資型同様に支援者は投資額を失うリスクを負わなければなりません。
ふるさと納税型(自治体向け)
ふるさと納税型クラウドファンディングとは、自治体発信のクラウドファンディングです。
自治体が解決したい課題を具体的なプロジェクトにして寄付を募ります。
支援者は応援したいプロジェクトに直接寄付することができ、寄付金控除を利用しながら返礼品も受け取ることができます。
一方、ふるさと納税は自治体に寄付する制度なので、寄付者は寄附金の使い道を指定できません。
寄附金の使い道が明確なことが、ふるさと納税型の特徴です。
クラウドファンディングが活用できるサイト8選
クラウドファンディングサイトはそれぞれの特徴をいかして運営しています。
サイトの特色を把握したうえで、資金調達の目的や予算に合わせて選びましょう。
この記事では、タイプ・出資形式・起案者の手数料に注目して、個人事業主が活用できるサイトを8つ紹介します。
①READYFOR
②CAMPFIRE
③Makuake
④GoodMorning
⑤Kibidango
⑥GREEN FUNDING
⑦ACT NOW
⑧KAIKA
READYFOR
READYFORは日本で初めてクラウドファンディングサービスを開始したサイトです。
実績が豊富で支援者も多いのが特徴で、社会貢献などの案件を強みとしています。
タイプ:購入型、寄付型
出資形式:All-or-Nothing、All-In
起案者の手数料:達成金額の12%
公式サイト:READYFOR
CAMPFIRE
CAMPFIREは日本最大級のクラウドファンディングサイトです。
同社が運営するBOOSTERなどの他のクラウドファンディングサイトとも連携し、多くの支援者にアプローチできます。
タイプ:購入型、寄付型
出資形式:All-or-Nothing、All-In
起案者の手数料:達成金額の17%
公式サイト:CAMPFIRE
Makuake
Makuakeは国内大手のクラウドファンディングサイトで、日本初上陸の新しい商品や体験の応援購入サービスを提供しています。
また、専門分野のスタッフからプロジェクトのサポートを受けられるのが魅力的です。
タイプ:購入型、寄付型
出資形式:All-or-Nothing、All-In
起案者の手数料:達成金額の20%
公式サイト:Makuake
GoodMorning
GoodMorningは社会課題解決に特化したクラウドファンディングサイトです。
継続的に支援してくれるマンスリーサポーターを募ることができるので、長期的なプロジェクトに適した制度が充実しています。
タイプ:購入型、寄付型
出資形式:All-or-Nothing、All-In
起案者の手数料:達成金額の9%
公式サイト:GoodMorning
Kibidango
Kibidangoはクラウドファンディング型ECサイトになっており、プロジェクト達成後も商品をサイトに掲載してくれるのが最大の特徴です。
また、経験豊富なスタッフがプロジェクト起案を丁寧にサポートしてくれます。
タイプ:購入型
出資形式:All-or-Nothing
起案者の手数料:達成金額の10%
公式サイト:Kibidango
GREEN FUNDING
GREEN FUNDINGはCCCグループ(TSUTAYA、蔦屋書店)が運営するクラウドファンディングサイトです。
プロジェクトによっては、サイトだけでなくTSUTAYAなどの実店舗でも展示できるので、情報発信を積極的におこなえます。
タイプ:購入型
出資形式:All-or-Nothing
起案者の手数料:達成金額の20%
公式サイト:GREEN FUNDING
ACT NOW
ACT NOWは北海道を中心に地域活性化のプロジェクトを扱うクラウドファンディングサイトです。
サイト上だけでなく、実際に行われる北海道のイベントなどにも出展し、支援者と起案者の交流をサポートしてくれます。
タイプ:購入型
出資形式:All-or-Nothing、All-In
起案者の手数料:達成金額の10%
公式サイト:ACT NOW
KAIKA
KAIKAは日本初の産学金官伝(企業・大学・金融・行政・メディア)連携のクラウドファンディングサービスです。
山口県・広島県・福岡県を中心とした地域活性化プロジェクトに特化し、継続的に応援してくれるファンを形成できます。
タイプ:購入型、投資型
出資形式:All-or-Nothing、All-In
起案者の手数料:達成金額の17%
公式サイト:KAIKA
個人事業主がクラウドファンディングで成功するコツ
個人事業主がクラウドファンディングで成功するコツを4つ紹介します。
まずは、起案したプロジェクトが最後まで達成できるよう、明確な目標と事業計画をたててから、実際にコツを試してみてください。
・いろいろなサイトの成功例をチェック
・支援を集めやすいプロジェクトとリターン
・魅力的なプロジェクトページ
・適切な目標金額の設定
いろいろなサイトの成功例をチェック
クラウドファンディングのいろいろなサイトの成功例をチェックしましょう。
クラウドファンディングのサイトは独自の強みをもっています。
支援者もまたその特徴に共感して集まる傾向があるので、同じプロジェクトでもサイトによって結果が異なることもあります。
よって、成功例をチェックして、自身のプロジェクトに合うサイトを選びましょう。
支援を集めやすいプロジェクトとリターン
支援を集めやすいプロジェクトとリターンを準備しましょう。
クラウドファンディングでは起案者が実現したいことをプロジェクトにしますが、支援が集まらなければ意味がありません。
また、リターンの内容もクラウドファンディングでは重要なポイントです。
社会のニーズも調査しながら、自身と支援者の想いがリンクするようなプロジェクトを計画しましょう。
魅力的なプロジェクトページ
クラウドファンディングサイトには魅力的なプロジェクトページを掲載しましょう。
サイトには数多くのプロジェクトが掲載されています。
数あるプロジェクトの中から、自身のプロジェクトを選んで見てもらわなければなりません。
よって、目に留まりやすくわかりやすいプロジェクトページになるよう工夫しましょう。
適切な目標金額の設定
プロジェクトに対して適切な目標金額を設定しましょう。
支援者から納得を得られる金額であることも成功するコツです。
また、予想以上に支援が集まる場合はネクストゴール(ストレッチゴール)を活用して、追加で支援を受けることもできます。
目標金額は段階的に設定し、着実に成功へとつなげましょう。
【まとめ】クラウドファンディングを活用しよう
個人事業主の資金調達にはクラウドファンディングが活用できます。
クラウドファンディングサイトを上手に利用して、プロジェクトを成功させましょう。
ただし、クラウドファンディングで集めた資金は、クラウドファンディングの種類によって税金がかかるものがあるので注意してください。
「クラウドファンディングのプロジェクト計画にアドバイスがほしい」
「クラウドファンディングの税金について知りたい」
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