【税理士から契約を断られた!】解約された原因は何?顧問料は取り戻せる?
契約している税理士との付き合いが終わる時は、主に2つのケースがあります。
①社長側から解約する
②税理士側から解約されてしまう
後者の場合、税理士の中では「社長に対して何か思うことがあったこと」は事実です。
今回は税理士に解約をされた原因、支払っていた顧問料は取り戻せるか?についてお話ししたいと思います。
人気のある税理士ほど契約を断ってくる?
人気のある税理士はお客様に困っていません。
毎年顧問先の数が増え、税理士がお客さんを選べる状況なのです。
だから、その税理士事務所にとって「負担になるお客さま」は解約をすることがあります。
断る原因は相性の問題や意識の違い、会社の状況などによって様々です。
その中で最も多いのが、ストレスを抱えながらそのお客さんとの関与を続けていれば、いいサービスが提供できないと考えてしまうことです。
断るのは従業員にやめて欲しくないから
税理士事務所との付き合いには、2つのケースがあります。
①税理士本人が会社に関わる
②担当者をつけて関わる
税理士本人が関わっている場合は本人の判断で解約を決めているはずです。
一方で、担当者をつけて関わる場合、「担当スタッフにやめられる事」を懸念して解約していることも考えられます。
その理由は人材不足です。税理士事務所は人材難でなかなか人が採用できない現状があります。優秀なスタッフほどやめて欲しくないのです。
あまりいい付き合いができないお客さんにスタッフをつけてしまうとストレスで辞められてしまうことがあります。
解約する事で優秀なスタッフの雇用を守ることがあるのです。
さて「あまりいい付き合いができないお客様」とはどういう方を言うのでしょうか。
5つの原因が考えられるので、追ってみていきましょう。
税理士から解約を言われた5つの原因!
1顧問料を支払わない(支払いができない)
実は税理士の顧問料は後回しにされがちなのです。
なぜかというと経費の中で優先順位が高いのは、従業員の給料、お得意様への支払いで、税理士の顧問料は優先順位が低いからです。
しかし、税理士側からすれば顧問料の滞納がずっと続いている、負債が極端にあり、支払いが困難になる場合は、長い付き合いができないと判断します。
厳しい税理士だと、1回滞納があるだけで解約をを考える先生もいます。
2脱税の意図がある
脱税は法律違反です。
会社側に脱税の意図が見えた場合、税理士は解約します。
なぜならば、税理士も脱税に関与してしまうと、税理士資格を剥奪されてしまう恐れがあるからです。
このため、会社側が「バレなければいい」という考えの元、税理士を利用しようとするならば、どの税理士からも相手にされません。
またブラックな経費を強要したり、危ない橋を渡るよう要求する場合は、契約を継続するのが難しいと判断します。
3納税を拒んでいる
税理士は納税意識が薄い会社も警戒します。
たしかに税金はなるべく抑えようという意識はとても大切です。
節税して無駄な税金を抑える努力は必要ですが、【税金を1円足りとも納めたくない】という考えをもつ経営者には税理士側も困ってしまいます。
たとえ必要な税金でも、その金額が大きいという理由だけでクレームを受ける可能性もあるからです。
そのような雰囲気では信頼関係も築けないため、解約を考えざるを得ません。
4顧問料が安く、見合わない
顧問料が安く見合わないと、税理士側も顧問を続けられません。
税理士の労力はどの会社に対しても大きく変わらないので、もし安い顧問料で雇われている会社が赤字になるのならば、その会社を解約して他の優良な会社に力を入れた方が効率的だと考えるからです。
また税理士は、一度関わりはじめると、途中から「顧問料をあげて欲しい」とはなかなか言えないのが現状です。
そのため、契約時から適正な料金をすり合わせて、その場だけでなく、長い目でみて会社と税理士の双方が納得する顧問料を設定しておくことが重要です。
顧問料の相場がわからないという方も多いため、
「今支払っている顧問料が高いか安いか?」判断したい方は下記からお問い合わせください。
5相性が合わない
人対人の商売ですから、お互い性格が合わないこともあります。
言った事がなかなか伝わらない。社長の言っていることがわからない。など馬が合わなければ、コミュニーケーションが取りにくくなってしまいます。
税理士もいい仕事をしたいと考えていますので、毎月のやりとりに支障が出てしまえば、サービスの質が下がる可能性も高く、お互いにとってもあまりいいことではありません。
税理士を頻繁に変更している会社は断られてしまう!
税理士と付き合うと、長い付き合いが前提になります。
それは20年30年と付き合いが続く会社もあります。
例えば1〜2年で税理士を変更している会社もごく少数ありますが、税理士側も長い付き合いができないのかと判断されてしまい、最初から断ってしまうケースもあります。
頻繁に税理士を変更している会社は注意が必要です。
そのためにはスタート段階から相性のいい税理士に出会うことが大切です。
決算直前に断られた!
税理士が決算直前に契約を断ってくることも考えられます。
例えば御社の決算月が4月で税理士が断るのは3月だった時、次の税理士を早く探さなければ、申告に遅れてしまいます。
決算間際は、新しい税理士側も、御社の現状が分からないなか、1年分に近い資料に目を通さなければなりませんし、記帳代行も必要でしたら、打ち込みし直さなければならないことも考えられます。
ネットで税理士事務所を見つけることも一つの選択肢ですが、受け入れ体制が整っている、スタッフの数が充実しているなど、詳細な情報をきちんと知っている人に税理士を紹介されることも一つの選択肢です。
断られたとき顧問料は返してもらえるの?
顧問料は毎月かかりますが、解約されたとき、それを取り戻せる可能性はあります。
そこでポイントになるのが、
「どの月まで税理士が御社に関与していたか」です。
断られた月からさかのぼって、どこの月まで試算表が出ていたか調べる必要はあります。
例えば、解約を言われたのが、3月で10月までしか試算表が出ていなかった場合、6ヶ月分の顧問料が取り戻せる可能性はあります。
しかし無理やり取り戻すという精神ではなく、お互いにとってベストな線引きは必要ですので、まずは税理士側に掛け合ってみる事をおすすめします。
【まとめ】税理士もお客さんを見ている
いい税理士ほど、お客さんに自分のスキルを還元したいという考えを持っています。
お客さんをきちんと見極めて、税理士がこの会社に長く携わっていたいと思えば、それは会社にとってもプラスに働きます。
お互い快適な関係が続けばそれだけ信頼関係を築きやすくなる為、税理士から断られない最低限のマナーと考え方をもっていることは重要です。