【個人事業主】二つ目の事業も届け出が必要?確定申告はどうなる?
個人事業主として事業の波に乗り始めると、新しい事業を検討することもあります。
二つ目の事業も開業届を出した方が良いの?
確定申告は二つぶん提出しないといけない?
二つ目の事業にも所得税はかかるの?
この記事は、上記のような疑問を持っている個人事業主さんに向けてお話ししています。
まず、個人事業主は業種に関わらず、二つ以上の事業を営んでも全く問題はありません。
ただし、問題になるのは税務上の申告方法です。
結論、二つ目の事業が一つ目の事業と類似している場合にも、全く異なる場合にも、確定申告は必要です。
ただし、状況に応じて確定申告で必要な書類が異なります。
この記事で詳しく解説していきますね。
【個人事業主】二つ目の事業の確定申告はどうすれば良い?
個人事業主が複数の事業を経営している場合、事業ごとに確定申告を提出する必要があるでしょうか? あるいは、まとめてしまっても良いのでしょうか?
結論、二つの事業の「所得区分」が同じなのか、異なるのかによって、申告に必要な「決算書」が異なります。
所得区分には、下記のような種類があります。
・事業所得
・不動産所得
・利子所得
・配当所得
・譲渡所得
・給与所得
・一時所得
・雑所得
まずは自分の事業がどの所得区分に当たるのか、事業ごとに確認しましょう!
二つ目の事業の所得区分を確認しよう
一つ目と二つ目の事業所得が同じ場合と異なる場合で、確定申告の準備が異なります。
・所得区分が同じ:決算書を1つにまとめて良い
・所得区分が異なる:事業ごとに決算書作成が必要
つまり、所得区分が異なる場合には、決算書を別々に用意しなくてはいけないということです。
それぞれの例をご紹介します。
✔️2つとも同じ所得区分の場合
たとえば、確定申告時に2つとも「事業所得」として申請するときには、決算書を1つにまとめてしまって問題ありません。
例をあげるなら、1つ目の事業が雑貨屋で、2つ目の事業がプログラマーの場合、どちらも事業所得としての確定申告になることが多いはずです。
この場合、もし屋号をそれぞれの事業に設定していたとしても、主たる事業を代表として提出すればOKです。
たとえば、一つ目の雑貨屋の屋号が「東京雑貨店」で、プログラマーの屋号が「東京太郎」の場合、雑貨店での収益の方が多いなら屋号は「東京雑貨店」で統一してしまって問題ありません。
✔️所得区分が異なる場合
たとえば、一つの所得区分が「事業所得」で、もう一つが「不動産所得」の場合には、決算書を別に作成する必要があります。
・白色申告:収支内訳書
・青色申告:青色申告決算書
白色申告と青色申告どちらの場合にも、それぞれの書類を分けて作成します。
ただし、所得税を計算するときには、ほとんどの場合に「総合課税」としてまとめて計算をして良いことになっています。
つまり、所得区分が異なる場合にも、確定申告書は1つにまとめて提出すれば良いです。
【個人事業主】二つ目の事業も開業届は必要?
二つ目の事業でも開業届を出す必要があるときには、下記の2点が一つ目の事業と異なるときです。
・開業日
・所得
開業日と所得が異なる事業なら、事業ごとに開業届を出す必要があります。
なお開業届は原則、開業から2ヶ月以内に提出しなくてはいけません。
もし開業日と所得が同じなら、まとめて開業届を出せば良いです。
屋号の欄は2つ並べて提出すれば、問題ありません。
わからないことや不安なことがあれば、開業届を出すときに窓口で相談してみましょう!
【個人事業主】屋号は後から提出してもOK
個人事業主は、事業ごとに屋号を持つことができます。
屋号とは、事業をする上での名前のようなものです。
名刺や銀行口座に記載することで「しっかり事業をしています」とアピールできます。
屋号は開業届を提出するときに記載することができますが、確定申告時にも記載することが可能です。
もし開業届を出したときに屋号が決まっていなければ、確定申告時に記載すれば問題ありません。
また、開業届時に出した屋号を変更したいときにも、確定申告時に新しいものを記載すればOKです。
屋号を後から決めたり、変更したい場合には、開業届を出し直す必要はありません。
そもそも屋号は必ずつけなくてはいけないものではないので、記載しなくても問題ないです。
【個人事業主】二つ目の事業は口座を分けよう!
個人事業主が二つ以上の事業を持つなら、口座も事業ごとに分けて用意するのがおすすめです。
複数の事業を一つの口座でまとめてしまうと、経理処理が複雑になってしまいます。
クレジットカードについても、事業によって使い分けるのがベストです。
もし複数の事業で活用する経費なら、どちらかのクレジットカードや口座に統一して確定申告時に按分するなどの対応をすると、わかりやすくなります。
二つ以上の口座を混合するのは危険!
さらに、複数ある事業の口座やクレジットカードをまとめてしまうと、税務署にも目をつけられやすいと言われています。
何かをごまかそうとしているように見えてしまう可能性が高まるため、ずさんな状態にせず、しっかりと区分けしておきましょう。
特にプライベート用の口座やクレジットカードまで一緒にしてしまうのは、非常に良くありません。
多少面倒でも、プライベート口座と複数の事業用口座は日頃から分けて管理しましょう。
【個人事業主】二つ以上の事業管理が難しい?税理士に相談しよう
事業を1つだけ抱えているという個人事業主なら、どうにか自力で確定申告をする人もいます。
でも、二つ以上の事業を抱えているなら、一人で経理を担当するには無理があるはずです。
事業それぞれの経費と売上を管理し、確定申告に必要な書類をまとめるには、ある程度まとまった時間が必要になります。
二つ以上の事業を抱えているなら、経理は税理士に丸投げしてみてはいかがでしょうか?
▼税理士ができること
・領収書を渡しておくだけで確定申告が完了する
・経費の計算をする必要がなくなる
・税務署による税務調査に入られにくくなる
・節税対策をしてくれる
事業規模が大きくなると、税務署による調査が入りやすくなる傾向があります。
特に2つ以上の事業を抱えている個人事業主は、無理な節税対策をほどこしている可能性を疑われやすいです。
顧問税理士がつくと、確定申告には税理士の署名が入ります。
プロが正当な節税対策を最大限にほどこしてくれるだけでなく、税務調査が税務調査に入ることを嫌がる傾向があるため、今後も事業規模を大きくするならはやめに依頼をしてしまいましょう。
無料で税理士の紹介が受けられるサービスに関しては、下記の記事でご紹介しています。
【まとめ】個人事業主は二つ目の事業でも確定申告が必要
個人事業主は、二つ以上の事業を営むことも可能です。
二つ目の業種が異なる事業であることにも、全く問題はありません。
ただし、業種の所得区分が異なる事業の場合には、確定申告時に決算書を分ける必要があります。
確定申告の経理処理を楽にするだけでなく、税務署に目をつけられないためにも、口座やクレジットカードは事業ごとに分けて管理するのがおすすめです。
これから二つ目の事業を始めるなら、経理は複雑になります。
経理関係は税理士に丸投げしてみると、肩の荷がおりて気分が楽になるはずです。
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