税金相談どこにできる?税務署以外で確定申告の相談ができるのは?
確定申告で疑問点が出てきたとき、「まずは税務署に相談してみましょう」というのが一般論です。
でも、「税務上では正直グレーな気がする…」という疑問点を税務署に相談するのは、少し危険なにおいがしますよね。
では、税務署以外でどこに税金相談をすべきでしょうか?
結論からお伝えすると、プロ目線のアドバイスが欲しいなら、税理士に相談するのがおすすめです。
場合によっては相談料がかかりますが、有料になるときには事前に説明してもらえます。
▼この記事でわかること!
・税金相談ができる相手の選択肢とは?
・税務署に相談することのリスク
・プロに相談する際の料金
・無料で相談する方法
この記事では、税金相談をどこにすべきかを詳しく解説します。
ご自身のケースは税務署に無料相談をすればいいのか、税理士に相談した方がいいのかがわかるよう書いているので、参考にしながら確定申告を進めてみてください。
税金相談はどこにする?税務署以外に確定申告の相談をするなら?
確定申告でわからないことがあったとき、税務署は無料で相談にのってくれます。
でも相談内容の中には、自分でもアウト寄り、なことをしているのはわかっている上で、相談にのって欲しいというケースもあるかもしれません。
さらに個人事業主としては、「できるだけ節税できる選択をしたい」というのが正直な意見でしょう。
実は、税務署に相談をしても個人が特定されるわけではないので、もしグレーな内容だとしても直接的にバレる原因にはなりません。
しかし、税務署はそもそも「税金を払ってほしい」という前提の場所なので、節税したい心に寄り添ってくれるかというと、疑問です。
では、税務署以外の選択肢には何があるのでしょうか?
税金相談はどこにする?選択肢は3つ
税金相談ができる相手は主に、下記の3パターンです。
①税務署
②まわりの経営者
③税理士
上記の中で、税金に関するプロなのは③の「税理士」だけです。
つまり、税務署やまわりの経営者に税金相談をした場合にもらえるのは、あくまで「素人による助言」ということ。プロではないので、法律上正しいアドバイスとは限りません。
それぞれの選択肢について、詳しく解説します。
【税金相談の相手候補①】税務署
税務署で相談にのってくれる相手はあくまで事務の方であり、税務調査をおこなう調査官などではありません。
つまり、税務署で相談できる相手は税務のプロではないため、万が一間違いがあっても責任をとってもらうことはできないということ。
さらに、たとえ税務署でのアドバイスをもとに経理をおこなったからといって、税務調査が来なくなるわけでもないです。
税務署で言われた通りに経理をした結果、間違いが発覚した場合にも、「税務署で言われたから」というのは言い訳になりません。
結果的に間違いがあったことが税務調査により発覚したら、経営者はペナルティを受けることになります。
相談は無料なのでまずは税務署で話をしてみる、というのは良いですが、アドバイスを鵜呑みにしてしまうのは危険かもしれません。
【税金相談の相手候補②】周りの経営者
まわりの経営者に相談し、アドバイスを受けるというのは珍しいことではありません。
ただし、経営者は「経営のプロ」であっても「税務のプロ」ではないのです。
相談相手の経営者が必ずしも法律上で正しいことをしているとも限らず、まだたまたま税務調査に入られたことがないだけな可能性も。
税務署はあやしい動きに気づいていた場合にも、数年間およがせることがあるため、いま問題がないからといってアウトな経営を続けていいわけではないです。
さらに、相談内容が外部にもれてしまう可能性がないとは言い切れません。
相談相手の経営者が秘密を厳守してくれるとは限らないため、あらぬ噂をたてないためにもプロに相談することをおすすめします。
【税金相談の相手候補③】税理士
税務署からおとがめのないよう法律をマスターし、顧客を守ることをなりわいにしているのが税理士です。
税理士は経営者から顧問料や相談料を受けて仕事をしているため、税務署ではなく経営者側の立場で親身にアドバイスをしてくれます。
税務関係のプロとしての経験から、的確な節税アドバイスをうけることもできるでしょう。
▼税理士にしかできないこと
・経営者目線での節税アドバイス
・時間外の相談対応
・税務調査時の対応
相談は無料で受け付けていることも多いので、まずは状況を説明してみることをおすすめします。
本格的な相談やアドバイスは有料になることもありますが、今後も必要になる知識を得ることができます。
長い目で見ると、お金をかけてでも税理士を頼る価値はじゅうぶんにあるはずです。
また、税理士のなかには休日の時間外の対応をしてくれる人もいます。
仕事との兼ね合いで相談できる時間が限られているときにも、時間の融通をきかせてくれるかもしれません。
税理士に相談すると費用がかかる?項目ごとに解説
税理士への簡単な相談なら無料で受け付けてもらえることがありますが、詳しい相談やアドバイスを求める場合には有料になることも多いです。
有料になる部分については事前に教えてもらうことで、安心して相談することができます。
税理士に対して必要になる費用は、主に下記の4点です。
①相談料
②顧問料
③記帳代行
④確定申告料
相談をする時点では、①の「相談料」が必要なケースがあります。
その後、必要があれば「②顧問料」や「③記帳代行料」「④確定申告料」を支払うことで、確定申告の代行をしてもらうことが可能です。
【税理士費用の例①】相談料
通常、初回面談は無料ですが、相談をする内容や時間によって料金設定がされていることがあります。
相談料をとる一番の理由は、情報収集目的の一見さんを排除するのも一つです。
顧問契約につながらない、時間を浪費するだけでは税理士側も大変です。
そのため有料相談にしているという事務所もあります。
相談時には必要な書類をあらかじめ用意しておくなど、テキパキと進められるようにしておきましょう。
【税理士費用の例②】顧問料
日々相談が必要な場合には、顧問契約をして顧問料を払うことがあります。
顧問契約をしていれば、もちろん上記の相談料は顧問料の中に含まれます。
顧問料というと法人が利用するイメージがありますが、個人事業主も状況によっては利用した方が税金対策になります。
年収が1,000万円を超えている場合や、従業員を雇っている場合、複数の店舗を経営している場合の個人事業主は、顧問契約をすることが多いです。
【税理士費用の例③】記帳代行料
確定申告に必要な書類を用意するのは手間がかかるため、記帳代行を利用する個人事業主も多いです。
記帳代行を依頼することで税理士が経理を担当する形になるため、税務署から目をつけられにくくなる傾向があります。
個人事業主になり初めて確定申告をする場合、1年目だけ申告書と帳簿を税理士に作ってもらい、なにが経費になるのかを教えてもらうのも賢い手です。
2年目からは1年目のものを参考にしながら自分で作ることで、間違いにくくなります。
【税理士費用の例④】確定申告料
顧問料とは別に申告書の作成料として、顧問料の数ヶ月分を請求するのが一般的です。
消費税申告が必要な場合も、こちらの料金に含まれる事が多いです。
資金繰りの関係から確定申告料で数ヶ月分を別に支払うのが難しい場合、月の顧問料の中に組み込んで、12ヶ月を定額で支払いができるように柔軟に対応してくれる税理士さんもいます。
【まとめ】税金相談はどこにする?→税理士が安心
税金相談をどこにすべきか悩んだときは、税理士に話をしてみるのが安心です。
もし、複雑なアドバイスを無料でしてくれるプロがいるなら、詐欺を疑うべきでしょう。
税務関係の相談は今後の経営も左右するので、信頼できる税理士だけを頼ることを強くおすすめします。
はじめは無料で相談にのってもらえることもあるので、数人の税理士との相性をみて、選んでみてはいかがでしょうか。
とはいえ「税理士事務所へ足を運ぶ時間がない」という人も多いはず。
タックスボイスでは、税理士を無料でご紹介するサービスをご提供しております。
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ご紹介費用は税理士側からいただきますので、ご相談者様は料金を気にせずに、税理士をお選びいただけます。