【飲食店向け税金対策6つ】納税額を減らして利益を最大化する方法
飲食店の経営をしているなら、節税対策ができるポイントが複数あります。
しかし経営の忙しさから、節税対策を万全な状態にせず大きな損をしてしまっているお店が多いのが残念です。
「うちの店は最大限に節税できていますか?」
「もっと節税できる部分はないですよね?」
「これ以上やると脱税に引っかかりますか?」
税理士の無料紹介をしていると、このような質問を多くいただきます。
結論としては、相談をいただくほとんどのケースで、もっと節税できるポイントが見つかっています。
税理士を入れずに経営をしているお店は、他のお店よりも多くの税金を払っていることが多いです。
そこでこの記事では、飲食店ができる節税対策を具体的に紹介していきます。
今ほどこしている節税対策と比べて、抜け目がないか確認してみてください。
【飲食店向け】ほどこせる節税対策は店によって異なる
厳密にいうと、飲食店ができる節税対策は数えきれないほどあります。
しかし全ての飲食店が対応できるわけではない条件があるなど、状況によって活用すべき節税対策が異なるため、一概にベストな方法は挙げられません。
今回はその中でも、多くの飲食店に当てはまりやすい節税対策をご紹介していきます。
完璧に節税対策をしたいなら、国税庁のホームページを読み込む、あるいは税理士に依頼をするなどの対応が必要です。
>>国税庁のホームページはこちら
【飲食店向け】「利益と資金を減らさない」節税対策のコツ6つ
「節税対策」と言っても、対策のほどこし方の中には「資金も減る」ものや「利益も減る」節税対策も存在します。
「納める税金を減らす」という点ではどれも節税対策となりますが、利益や資金まで減ってしまっては本末転倒です。
「利益と資金を減らさない」ための節税対策は、主に下記のようなものがあります。
①控除を抜け目なく使う
②交際費を経費にする
③家族に給与所得を与える
④小規模共済に入る
⑤中古車を社用車にする
⑥青色申告をする
上記の節税対策について、詳しく解説します。
飲食店の節税対策①:控除を抜け目なく使う
複数設定されている控除は、確認して使わなくては損です。
・医療費控除
・ふるさと納税
・住宅耐震改修特別控除
・ひとり親控除など
上記のような控除は、積極的に使わないと損と言えます。
他にも、特定中小事業者が経営改善設備などを取得した場合に受けられる所得税額の特別控除など、条件別に受けられる控除の数は多いです。
経営に関わる内容なら控除あるいは経費の対象となることがほとんどですが、どう活用するのが一番節税対策になるかどうかを総合的に判断しましょう。
飲食店の節税対策②:交際費を経費にする
飲食店のオーナーであれば、付き合いで周りの店舗や取引先と飲みにいくことも多いでしょう。
普段お世話になっている相手と食事に行った場合には、経費として計上することができます。
付き合いでの食事や飲み会は積極的に経費とし、レシートや領収書、あるいはクレジットカード決済で記録を残すようにしましょう。
とはいえ資金が減ってしまうため、無駄に食事に行くのは逆効果。
ギリギリ税率が上がってしまうときには、周りのオーナーと食事会を開いて経費とする、などの節税対策として覚えておくと良いでしょう。
なお、個人的な飲み会費用を経費にするのは脱税にあたるため禁止です。
飲食店の節税対策③:家族に給与所得を与える
配偶者や子供などの親族をお店で雇う場合、給料を経費として計上できる「専従者控除」があります。
ただし、給与を払う相手は他に仕事をしていてはいけないなどの条件があるため、見せかけだけではいけません。
他にも「配偶者控除」として年間で最大38万円の控除などがありますが、併用ができない点に注意が必要です。
年間38万円以上の給料を支払う場合には、専従者控除を選ぶと良いでしょう。
飲食店の節税対策④:小規模企業共済に入る
小規模な経営者や事業者が退職時のために積み立てられる保険が「小規模企業共済」です。
掛け金は月額に【7,000円〜7万円】の範囲で自由に設定することができます。
小規模共済への掛け金は全額控除の対象となり、期間の縛りはあれど、途中で解約した場合にも全額が返金されるのが特徴です。
つまり、最大で年間84万円(7万円×12ヶ月)の控除を受けられるということ。
将来は退職金や年金として貯金額を受け取ることができる一方で、所得税の対象となる所得が減らせるため、大きな節税効果が期待されます。
詳しく知りたい方はこちら↓
飲食店の節税対策⑤:中古車を社用車にする
節税効果を高めるためには、事業で使う車を中古車で購入するのがおすすめです。
車を個人事業の資産として購入すれば、経費として計上できます。
特に1年で経費計上するためには、4年落ちの車を選ぶのがベスト。
とはいえ何度も買い替えていては大きな出費となり資産を削ってしまうため、できるだけ長く使える質の高いものを選びましょう。
私用でも車を使う場合には、仕事用に利用する割合ぶんのみを経費計上できます。
車を仕事用にのみ利用する予定の場合には、100%を経費にすることが可能です。
割合は1週間のうちどれくらい時間帯を私用で利用しているのか、などをもとに計算することができます。
税理士に依頼をしない場合には厳しく確認される可能性があるので、割合を決めた理由は説明できる必要があります。
飲食店の節税対策⑥:青色申告をする
確定申告には「青色申告」と「白色申告」があります。
そのうちの青色申告であれば、「最大で65万円の所得控除」を受けることが可能です。
上記でご紹介した「専業者控除」などは「青色申告」をしている場合にのみ適応となるなど、青色申告者のみの優遇措置は多いです。
ただし、青色申告は「複式簿記」と呼ばれる難易度の高い記帳方法が求められ、白色申告と比べると簿記の知識が必要となります。
会計ソフトを利用する、あるいは税理士に依頼して記帳することで、ミスによるペナルティも防げるでしょう。
税理士を雇うための費用も、もちろん経費として計上します。
確定申告の会計処理に追われる時間は、税理士に業務を丸投げすることで経費として落とせます。
プロによる助言で節税対策を取り入れながら業務に集中すれば、より業績アップにつながるはずです。
青色申告について、詳しくは別記事で解説しています。合わせてご確認ください。
【まとめ】飲食店が節税対策とは?他にもあります
飲食店ができる節税対策は複数ありますが、今回ご紹介できたものは「一般論」です。
実際にはもっと節税対策があるのですが、全ての飲食店に当てはまらないものや、公にしない方が良いものなので、公には非公開としています。
節税対策は抜け目なく施したいものですが、素人判断だと少々危険な場合も。
税務署としても、税理士などのプロが雇われていない店に目をつけて、調査に入りやすい傾向があります。
税理士を雇わないなら、節税対策はあくまで「堂々とできる」範囲内で施していきましょう。
あまりゴリゴリやりすぎると、税務署に目をつけられやすくなります。
今後、経営状態をより良くしていきたいなら、税理士を雇うことをおすすめします。
抜け目なく最大限の節税対策をほどこせるのはもちろん、税金のプロが手がけるからこそできる節税対策も多数。
これ以上損をしたくないなら一度、税理士の力を活用してみてはいかがでしょうか?