【飲食店の法人化】検討すべきタイミングと考えられるデメリットを解説!
飲食店を個人事業主として開業したなら、利益が上がってきたタイミングで「法人化した方が良いかな?」と思うときが来ます。
「法人化した方が良い」と言われる主な理由は、税金面にあります。
▼この記事でわかること
・個人事業主の飲食店が法人化すべきタイミング
・法人化する前に知っておいきたい節税ポイント
・飲食店が法人化をするデメリット
利益が上がってきたからと言って、むやみに法人化すると、実は損する可能性もあります。
デメリットもおさえた上で、タイミングを見極められると良いですね!
この記事では、飲食店が法人化すべきタイミングから、知らなきゃ損するデメリットまでご紹介します。
税金に関するお悩みは税理士に相談してみましょう。
税理士は無料でご紹介できるので、お気軽にご連絡ください!
飲食店の個人事業主が法人化すべきタイミングとは?
個人事業主も法人も、所得に応じて税率が変化します。
所得が高い人ほど高額の税金をおさめる必要があるのは、個人事業主でも法人でも同じです。
結論をお伝えすると、個人事業主が法人化すべきタイミングは難しく、一概には言い切れません。
なぜなら、たくさんの要素をふまえて判断する必要があるため、単純な数字で判断することができないからです。
答えは「税理士に相談してください」というのが正解になります。
そもそも法人化を考えるということは、それなりに利益が出ているはず。
そもそも、税理士を雇わず自分で税務関係がなんとかなっているという状況なら、まだ法人化はいらないかもしれません。
飲食店の個人事業主が法人を検討するタイミングは2つ
とはいえ、「目安にできるタイミングくらい知っておきたい!」と思いますよね。
飲食店を経営する個人事業主が法人化を考えるべき、目安のタイミングは主に2つです。
・事業所得が800万円を超えたタイミング
・年間売上が1,000万円を超えたタイミング
基本的に、事業所得が1,000万円を超えたなら、法人化した方がおトクです。
もし事業所得が800万円を超えた時点で悩んでいたとしても、年間売上が1,000万円を超えたタイミングでは法人化することをおすすめします。
主な理由は、年間売上が1,000万円を超えた事業は消費税がかかるようになるからです。
法人化することで、最初の2年間は消費税の納税義務を先延ばしにできるため、法人設立を検討すべきだと言われています。
飲食店が法人化した方が良いケース
飲食店が法人化すべきタイミングを言い切るのは難しいですが、法人化した方が良いかもしれないケースはいくつかあります。
当てはまれば法人化した方がメリットが大きくなるはずである一方で、当てはまらないのであれば法人化しても損失が大きいかもしれません。
①親族が事業に関わっているとき
②法人にした方が税率の待遇が良いとき
結論、上記2点を見極めるのは簡単なことではないため、やはり税理士のようなプロに相談すべきではあります。
とはいえ、どうしても自分で判断したいときには、このようなポイントをおさえてみてください。
飲食店を法人化すべきケース①:親族が事業に関わっているとき
法人の場合、配偶者や家族に対して役員控除が適応されます。
さらに、扶養範囲内であれば、配偶者控除や扶養控除の対象になるため、家族が事業に関わっているなら法人化した方がメリットが大きいです。
親族が事業を手伝っている場合には、報酬を支給することで大きな節税対策になります。
飲食店を法人化すべきケース②:法人にした方が税率の待遇が良いとき
飲食店が法人化すべきタイミングは一概に言い切れない、とお伝えしました。
その理由のひとつは、税金がかかる対象が増え、計算が複雑になるからです。
▼法人にかかる主な税
・法人税
・法人事業税
・法人住民税
・地方法人税
まず法人税について。
法人の場合には800万円以上を超える部分に対し、23.2%で一定の法人税がかかります。
法人税率は一律で23.2%とされていますが、一定の条件に当てはまる中小企業であれば、税率が特別に15%におさまります。
▼軽減税率制度が適応される条件
・資本金が1億円以下である
・課税対象800万円以下の部分のみ対象
判断基準になるのは法人税だけではありません。
法人はさらに「法人事業税」「法人住民税」「地方法人税」を支払う必要があります。
いずれも所得が大きいほど税率が上がりますが、法人住民税についてはたとえ赤字になっても、最低7万円の支払い義務が生じます。
これらを総合的に計算した上で、個人事業主でいるよりも税率にトクがあると判断できるときには、法人化すべきでしょう。
飲食店が法人化するデメリットとは?
飲食店が法人化するときのデメリットは、主に「維持費」がかかることです。
最低限でも、下記のような維持費が必要になると思っておきましょう。
①個人に比べて税理士費用が多くかかる
②社会保険料の負担が必要
③赤字でも法人住民税がかかる
最低限の法人維持費を払うのが難しいなら、まだ法人化するタイミングではないのかもしれません。
詳しく解説していきます。
飲食店が法人化するデメリット①:個人に比べて税理士費用がかかる
個人事業主のときには白色申告および青色申告を自力ですることも、不可能ではありません。
また税理士に依頼しても、ある程度安く抑えられる事も可能です。
しかし、法人が自力で税務管理をするのは、まず難易度が高く、税理士費用も多くかかります。
特に経営者であれば、税務関係に何ヶ月も時間を使うくらいなら税理士に丸投げして、自分の業務をしたいと考える人がほとんど。
また顧問税理士を雇うためには費用が多くかかります。
依頼する範囲にもよりますが法人の場合、年間で50万円ほどの費用がかかると思っておきましょう。
飲食店が法人化するデメリット②:社会保険料の負担が必要
法人は社員に対して給料の15%にあたる金額を、社会保険料として会社が負担する必要があります。
たとえば、月の給料が20万円の社員に対して年間で会社が払う社会保険料は、38万円ほどです。
飲食店であれば、従業員を雇うことも多いはずですが、法人化することで義務が増えることも覚えておく必要があります。
飲食店が法人化するデメリット③:赤字でも法人住民税がかかる
法人になると、たとえ赤字になったとしても法人住民税の7万円がかかります。
とくに飲食店は、初年度が赤字になることがほとんどです。
最初は個人事業主として飲食店を始め、黒字の調子が良くなってきた頃に法人化しなくては損失が大きくなります。
年間で最低でも7万円の損失が出ることを踏まえて、法人化を検討しましょう。
【まとめ】飲食店を法人化するタイミングとは?
飲食店を法人化するタイミングは、事業所得や売上金、固定費用、従業員の数や雇用する相手との関係性など、多くの要素を考慮した上で見極める必要があります。
とはいえ、売上が大きくなってきたタイミングは、いつ法人化すべきかを決める良い機会であることに間違いないです。
まずは顧問税理士と相談して、どのような状況になったときに法人化すべきかを検討してみましょう。
仮にまだ税理士に相談をしたことがない個人事業主さんがいるなら、まずは無料相談から始めてみるのがおすすめです。
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