【修正申告のデメリット2つ】税額が変わらない場合でも修正は必要?
確定申告の内容に間違いがあった場合、修正をすることができます。
修正の方法は主に3つの種類があるのですが、それぞれタイミングや内容によって活用場面が異なります。
結論からお伝えすると、税額が変わらない場合、修正は不要です。
とはいえ、税理士さんによっては念の為修正を入れておいた方が良いと言うケースもあります。
この記事では、修正申告をする場合のデメリットや、修正申告をすべきケースについて詳しく解説します。
修正申告をするデメリットとは?主なポイント2つ
修正申告をする場合のデメリットは、おもに2つです。
①延滞税がかかる
②今後目をつけられやすくなる
それぞれについて詳しく解説します。
修正申告をするデメリット①:延滞税がかかる
もし確定申告の時に、本来の納税額よりも少ない納税額を提出してしまっていた場合、「延滞税」が取られます。
延滞税の税率は原則、下記の通りです。
・7.3%:法定期限の翌日〜2ヶ月経過までの期間
・14.6%:法定期限の翌日から2ヶ月以降の期間
さらに、税務署の調査後に修正申告をする場合、延滞税だけでなく「申告加算税」がかかります。
申告加算税は本来の申告税額の10%あるいは50万円を超える部分に対して10〜15%が加算される税金です。
本来納めなくてはいけなかった金額を納めなかったことに対するペナルティは重いです。
最初から正しい金額を確定申告時に申請しておくことの大切さがわかります。
修正申告をするデメリット②:今後目をつけられやすくなる
修正申告をすると、税務署から目をつけられやすくなる可能性があります。
とはいえ、【申告をしなかった結果、注意をされた場合】のほうが、目をつけられる確率は高いです。
修正の度合いにもよりますが、明らかな間違いほど税務署にも発見されやすくなります。
隠すよりは自己申告した方が印象は良いはず。
目をつけられないためにも、最初の確定申告の時点で間違いをしないのがベストです。
修正申告書や更生の請求書はどこでもらえる?
修正申告に必要な「修正申告書」や、後から説明する「更正の請求」に必要な「更正の請求書」は、国税庁のホームページからダウンロードして使いましょう!
もちろん、税務署に行ってもらうこともできます!
確定申告書等の必要書類一覧(国税庁ホームページ)
令和年分の修正申告書(国税庁ホームページ)
【修正申告の必要性】税額が変わらない場合はどうする?
税額が変わらないけど、修正申告をした方が良いのか?
こう悩むパターンとしては、下記の2通りがあるはずです。
①住所や家族の名前を間違えた場合
②所得証明の金額が変わる場合
どちらの理由で修正申告が必要か悩んでいるのかによって、対応は変わります。
①住所や家族の名前を間違えた場合
引越し前の住所のまま申請をしてしまった場合
家族が増えた場合
金銭面とは関係ない部分で間違いをしてしまった場合です。
税務上そこまで問題はありませんが、気づいた時点で速やかに税務署へ電話をしましょう。
職員の方がどうすべきかを提案してくださるはずなので、従って行動すれば問題ないです。
②所得証明の金額が変わる場合
税額が変わらないとき、法律上では修正申告はできないことになっています。
たとえ所得証明の金額を間違えていた場合でも、結果的に税額が変わらないなら修正申告はできません。
税額が増えないということは、重加算税も0円になるため、金銭面でのペナルティーは特にないように見えます。
しかし、税務調査をする税務署側としては、「所得差が生じるのだから間違いを認めて修正申告をすべきだ」と考えられてしまうケースもあります。
税務署側も仕事をする人としては、「黙って見過ごすよりも何か言いたい。仕事をしているアピールをしてポイントを稼ぎたい」と個人的な意見が出てくるのです。
とはいえ法律上は修正申告はできないことになっているため、万が一税務署から怒られた場合には、「税額は変わらないのだから修正申告はできないはずだ」と堂々と伝えることができます。
しかし現実的には、それ以降調査に入られやすくなってしまうと考えられます。
上記を懸念した上で、所得証明の金額が変わる場合は、修正申告をした方が良いと言う税理士もいます。
重加算税などのペナルティがないため、自分から認めることで目をつけられることを避けるのが一番だという判断です。
修正申告をすべきかどうかは状況によっても違うので、一概には言い切れません。
プロの税理士を雇っていない場合には税務署に電話をして相談するのが一番です。
ただ応答をしてくれる税務署の職員は税務関係のプロではないことを念頭に置いておきましょう。
【注意】税務署からの回答に責任は問えません
税務署では無料で電話相談を受け付けています。
ほとんどの場合に親切に対応をしてもらえますが、職員は税務関係に関するプロではありません。
あくまで公式に発表されている情報をもとにアドバイスをしてくれる程度であり、万が一間違いがあっても責任はとってもらえません。
【税務署の職員のアドバイス通りにした結果ミスがあり延滞税の対象になった】という言い訳は通用しないので、過信しすぎるのは危険です。
プロに依頼をしたいというときは、税理士に依頼をするのがおすすめです。
【まとめ】修正申告のデメリット状況によって大きいこともある!
所得金額に明らかな間違いがある場合には、できるだけ早めに修正申告をすべきです。
修正申告をするタイミングが遅くなるほど、ペナルティは重くなります。
もし税額が変わらない場合に間違いを発見したら、速やかに税務署に相談しましょう!
金銭面での修正がない場合には、特に問題なく指示をもらえるはずです。
一方で税額が変わらないものの所得額が変わるなどの場合は、修正申請をすべきかどうか状況によって判断する必要があります。
迷った場合は、修正申請をしておく方をおすすめします。
修正申告についてわからない?税理士に相談しよう
税務処理をはじめとした仕事を得意としている人は少ないです。
だからこそ、税務署は素人に目をつけ、税金を納めるように求めてきます。
今修正申告をすべきか悩んでいる人の中にも、故意ではないミスにより頭を悩ませている人も多いはず。
毎年厳密な会計チェックをして、確定申告に挑むのは精神的にも厳しいものがありますね!
今後税務関係について考える時間をはぶきたいという人は、税理士に依頼をするのも賢いです。
依頼費用は経費として計上することで、節税対策にもなります。
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「本当に税理士に依頼するかはわからないが、必要かどうか相談にのって欲しい」などのお声も多いです。
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