【インボイス制度】マイナンバーカードなしでもOK?登録申請の手順

インボイスを交付するためには、自身の納税地の税務署へ登録申請をする必要があります。

登録申請にはいくつかの方法があり、ケースによってはマイナンバーカードなどを事前に準備しなければなりません。

〜この記事でわかること〜

・インボイス制度の登録申請のポイント
・パソコン・スマートフォンで登録申請する手順
・書面で登録申請する手順
・マイナンバーカードが不要なケース

登録申請の手順を詳しく解説していますので、インボイス制度の登録をお考えの個人事業主の方は、ぜひ最後までご覧ください。

目次

インボイス制度の登録申請

インボイス制度の登録申請のポイントを2つ紹介します。

申請する前に確認しておきましょう。

①登録申請の方法
②登録申請の期限

e-Taxか書面

インボイスの登録は、e-Taxか書面のどちらかで申請します。

詳しい申請方法は後ほど解説するので、ここではそれぞれのメリットとデメリットを紹介します。

e-Taxによる電子申請

【メリット】
・インターネット環境があればどこでも申請できる
・操作方法がわかりやすく、比較的簡単に申請することができる

【デメリット】
・マイナンバーカードなど本人確認書類やカードリーダーなど事前準備が多い

書面による郵送提出

【メリット】
・準備物は申請書と封筒・切手なので、誰でも簡単に準備できる

【デメリット】
・記入ミスがあると再申請を求められ、スムーズに申請が進まないおそれがある

登録申請の期限

インボイスの登録申請に期限はありません。

ただし、インボイスを発行できるのは申請提出日や通知日ではなく、登録日からです。

登録日とは、登録申請を受けた税務署が審査を行い、登録拒否要件に該当しない場合に、適格請求書発行事業者登録簿に登録した日をさします。

登録日は登録後に届く登録通知や、国税庁のインボイス制度適格請求書発行事業者公表サイトで確認可能です。

国税庁 インボイス制度適格請求書発行事業者公表サイト

なお、申請から登録通知が届くまで一定の期間を要します。

平均的な期間は国税庁のホームページに公表されているので確認しておきましょう。

(令和5年10月31日現在 e-Tax、書面ともに提出から約1か月です。)

国税庁 インボイス制度適格請求書発行事業者公表サイト 手続・通知について

パソコン・スマートフォンで登録申請する手順

インボイスの登録申請をパソコン・スマートフォンでする方法を解説します。

手順は次の5ステップです。

①e-Taxソフトを開く
②利用者識別番号の取得・登録
③登録申請データの作成
④登録申請データの送信
⑤受信通知の確認

①e-Taxソフトを開く

パソコンやスマートフォンでe-Taxソフトを開きます。

パソコンの場合は、e-Taxソフト(web版)もしくはe-Taxソフトが利用可能です。

なお、e-Taxソフトを利用するには、事前にソフトをパソコンにダウンロードする必要があります。

国税庁 e-Taxソフト(web版)

国税庁 e-Taxソフトについて

一方、スマートフォンの場合は、e-Taxソフト(SP版)を使って申請します。

ただし、利用できるのは国内の個人事業者のみです。

国税庁 e-Taxソフト(SP版)

②利用者識別番号の取得・登録

電子申請には利用者識別番号が必要なので、それぞれのe-Taxソフトで利用者識別番号を取得します。

氏名・生年月日など必要項目を入力すると、即時に利用者識別番号が登録され発行されます。

その際には、申告やメッセージ確認に必要なパスワードを設定するので、発行された利用者識別番号とあわせて大切に保管しましょう。

なお、すでに利用者識別番号を登録している場合は、この手順は不要です。

③登録申請データの作成

次に、登録申請データを作成します。

このとき、e-Taxソフト(web版)とe-Taxソフト(SP版)は登録に必要な項目が問答形式で表示されます。

画面の質問に回答していくと登録申請書を作成できるしくみです。

一方、e-Taxソフトは帳票形式での申請になります。

「適格請求書発行事業者の登録申請書」の必要事項を入力して申請データを作成します。

④登録申請データの送信

登録申請データが作成できれば、データを送信して申請します。

その際には、電子署名を付与する必要があります。

電子署名とは、作成したデータが本人によるもので、改ざんされていないことを証明するものです。

電子署名にはマイナンバーカードなどの電子証明書を使います。

また、パソコンの場合は電子証明書を読み取るために専用のカードリーダーが必要になるので、事前に準備しておきましょう。

⑤受信通知の確認

申請データの送信後、マイページのメッセージボックスに受信通知が届きます。

受信通知には、税務署が申請を受け付けた旨や受付番号、受付日時などが記載されています。

万が一、データ送信に失敗した場合エラーが表示されるので、正しく送ることができたかどうかを知るために、受信通知を必ず確認しましょう。

正しくデータが送信できていれば税務署の審査後、登録通知書が郵送されます。

なお、登録通知書の電子通知を希望した場合は、e-Taxで確認することができます。

書面で登録申請する手順

インボイスの登録申請を書面でする方法を解説します。

手順は次の3ステップです。

①登録申請書を入手する
②登録申請書を作成する
③登録申請書を郵送する

①登録申請書を入手する

登録申請書は正式名称を「適格請求書発行事業者の登録申請書」といいます。

国税庁のホームページからダウンロードできます。

なお、申請書は2枚あるので、提出もれに注意しましょう。

国税庁 申請手続 登録申請等様式

②登録申請書を作成する

ダウンロードした申請書を印刷して、記入漏れや間違いのないように、記載例を見ながら書きましょう。

記入時のおもな注意点は次の3つです。

・屋号は記載しない
・2枚目の登録要件の確認を必ず記載する
・加算税や延滞税は罰金ではない

③登録申請書を郵送する

作成完了した登録申請書を、インボイス登録センターへ郵送して提出します。

なお、税務署は受け付けていませんので注意しましょう。

提出の際に申請書の控えと切手を貼った返信用封筒を同封すれば、受付印を押して返送してくれます。

国税庁 郵送による提出先、登録番号の確認等の問合せ先のご案内

登録申請にマイナンバーカードは必要?

登録申請はマイナンバーカードがないと絶対にできないというわけではありません。

マイナンバーカードが必要なケース、不要なケースを詳しく解説します。

パソコン・スマホで登録申請する場合は必要

登録申請の方法で確認したように、パソコンやスマートフォンで申請する場合は、原則マイナンバーカードが必要になります。

ただし、マイナンバーカードなしでインボイスの登録申請をすることもできます。

マイナンバーカードが不要なケースは次の3つです。

①他の電子証明書を利用する
②税理士が代理送信する
③書面で登録申請する

それぞれ解説します。

不要なケース①他の電子証明書を利用する

e-Taxではマイナンバーカードだけではなく、他の電子証明書を利用することもできます。

e-Taxで現在使用可能な電子証明書は、マイナンバーカードやNTTビジネスソリューションズ株式会社などの民間会社が提供するものなど10種類あります。

詳しくは国税庁のホームページをご覧ください。

国税庁 電子証明書の取得

不要なケース②税理士が代理送信する

税理士がかわりに申請する場合、事業者のマイナンバーカードはいりません。

税理士は登録申請などの税務を、事業者にかわって代理でおこなうことができ、申請時には税理士自身の電子証明書を使用します。

つまり、税理士に依頼すればマイナンバーカードは不要なうえに、記入漏れなどの申請ミスを防ぐこともできます。

不要なケース③書面で登録申請する

面で登録申請書を提出する場合は、マイナンバーカードなどの電子証明書は不要です。

マイナンバーカードやカードリーダーが準備できないときは、書面で提出しましょう。

ただし、提出忘れや記入ミスなどがないよう、十分に注意してください。

【まとめ】マイナンバーカードなしでも申請OK

インボイス制度の登録はマイナンバーカードなしでも申請することができます。

しかし、申請にミスがあると登録が遅れてしまうので注意しなければなりません。

「インボイス制度の登録方法を教えてほしい」
「インボイス制度が難しいのでサポートしてほしい」

インボイス制度にお困りの個人事業主の方は、ぜひタックスボイスへご相談ください。

タックスボイスはご要望にあった税理士を無料で紹介するサービスです。

インボイス制度は複雑なうえに事業に大きく影響するので、専門家のサポートが必須です。

ぜひご相談ください。

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この記事を書いた人

株式会社トライパートナーズ 代表取締役 山崎友也

当サイト「タックスボイス」運営者です。

相談実績1,000件以上。

税理士紹介のコーディネーターをしています。
日々電車に揺られ西に東に奔走しています。

税理士さんについて知らない社長さまも多く、考え方のギャップを
埋めたい!と思いブログサイトを立ち上げました。

IT、建設業、美容室、飲食店、eBay、せどり、不動産業、エンジニアなど。

様々な業種の方に税理士を無料紹介しています。

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