【フリーランスでの開業】何を届け出ればいいの?
フリーランス(個人事業主)として開業した方は、
「スタートしたけど、どうしたらいいの?」
「何か届け出を出したほうがいいの?」と疑問に思っている方も多いと思います。
そんなスタートしたばかりのフリーランスの方に、開業したら「これだけは提出しておいた方がいい!」というものをお話ししたいと思います。
フリーランスは、法人と違い、縛りも少ないことから、「何もしてなくても大丈夫だろう」とあまり気になされない方も多いと思いますので、ぜひご参考ください。
今回はイメージをふくらませやすいように、美容院を個人事業主として開業された方をロールモデルにお話ししたいと思います。
業種 美容院
形態 個人事業主
開業してまだ1ヶ月
従業員 3名ほど
こちらの美容院の個人事業主の方は、1ヶ月前に事業を始めましたが、
右も左もわからず開業したため、まだ何もしていない状況です。
従業員も雇うため、開業に際して、必要な届出は以下になります。
まず開業したらこの4つの届出が必要!
1開業届
2青色申告承認申請書
3給与支払事務所等の開設届
4源泉所得税の納期特例の承認
1 開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)
開業届けは正式には「個人事業の開廃業届出書」といいます。
これは税務署側に「この場所に個人事業主として開業しましたよ」と報告するものになります。
この開業届は「絶対に提出しなければならない!」という義務はありませんが、出しておいて損はありません。
開業届けを提出するメリットは以下にあります。
開業届を提出する3つのメリット
【1青色申告をする事ができる!】
開業届を提出しなければ、青色申告は利用できません。
そのため「これからきっちり税務処理したい」「利益が出そうなので、税金を減らしたい」
このように思っている方は、開業届の提出は必須です。
青色申告は正しく申告すればとても節税効果の高い申告方法です。
最大65万の控除申請が可能ですので、申告の仕方が手間に感じますが、そのメリットを選択でき、享受できることがメリットです。
【2銀行口座が屋号にできる!】
プライベート用の口座と事業用の口座を分けることができます。
取引先の信用度も増しますし、経理をする際、プライベートと分かれている方が判別しやすく会計処理がしやすいです。
【3開業した実感がわく!】
これはマインドの問題です。
法人は設立日がきちんと明確に判断できますが、個人事業主は思い立った時点からフリーランスとして、活動できます。
そのため、何となくスタートした実感が湧かない方も少なくありません。開業届を出したことで自分の気持ちに箔(はく)がつくというのがあります。
2 青色申告承認申請書
開業届の他にこちらも青色申告に関わる届け出ですが、青色申告するためには、承認申請書の提出が必要です。
青色申告をする人は必ず提出しなければならないものです。
こちらは開業して2ヶ月以内に提出しなければ適用されません。
提出が遅れて青色申告が受けられなかった事がないよう、開業届とともに提出することをおすすめします。
詳しくは別の記事で紹介していますが、青色申告のメリットで最も重要な3つです。
- 10万or65万の控除が受けられる!
- 家族に支払った給料が経費計上できる!
- 赤字が3年間繰り越せる!
青色申告に関するメリットはこちらをどうぞ!
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青色申告は開業したフリーランスの人にはとてもメリットのある特典ですが、やり方が分からない方はかなり時間をかけてしまいます。
バックオフィスに時間をかけたくない!という方は、税理士に経理をお任せすることもできます。
3 源泉所得税の納期特例に関する承認書
源泉所得税を納めるのが年に2回ほどに抑えられます。
通常は、半年に一回の納付になるため、けっこう手間がかかります。
納期特例の承認は提出しておいて損はありません。
納期の特例の対象期間は?
1〜6月までの源泉所得税
7〜12月までの源泉所得税
こちらの半年に1回です。
まとめて支払うので、残高に気を配らなければならないことはあります。
該当する要件はあるの?
給与を支払う従業員が常時9人以下!
→必須です。10人以上は適用されません。
事業を拡大し、従業員が10人以上になった場合は、「要件を満たさない届出」を提出する必要があります。
4 給与支払事務所等の開設届出書
従業員を雇う場合には、必須の手続きになります。
個人事業主の方は従業員に代わって、源泉所得税を天引きして税務署に納めなければなりません。
これを提出しないと、税務署側で従業員がいることがわからないため、納付書が届きません。忘れたままにしておくと、税金を多く納めてしまったり、余計なペナルティが考えられますので、必須です。
【まとめ】書き方や届け出の仕方が分からなければ税理士に丸投げした方がいい!
今回は個人事業主として開業したらこれを提出した方がいい4つをご紹介しました。
開業したばかりだと、右も左も分からず、届出の書き方や税務署に提出する方法がわからない人もいます。
開業したとき、税理士が、開業届の書き方や、青色申告承認書の書き方などを一緒に教えてくれる方も多くあります。
今は電子申請が可能ですので、「こちらで代行しておきますよ」と無料で行ってくれることが大半です。
顧問で税理士にお願いする場合は、初めからこの4つの届け出をお願いすることをおすすめします。