確定申告がなくても節税対策が出来る?ふるさと納税とは?
現在、経済的に不安を抱える人は多いでしょう。
年金の制度が破綻していると言われてすでにかなりの期間が経っており、労働人口の減少も避けられない物となっています。
ここ数年経済は上向きになっていると言われていますが、実際には企業の内部留保等によって一般家庭にはお金が入っていないと感じる人も多いでしょう。
そんな中で、「節税」というものに注目が集まるようになってきました。
サラリーマンは会社が年末調整をしてくれるため、個人で確定申告などをする必要がありません。
それは、裏を返せば税金を先に払ってしまっているため、気付かない間に多くの税金を取られている事になります。
インターネットの普及によって、個人でも多くの情報を手にできる昨今、サラリーマンでも節税対策ができるということが徐々に拡がっています。
今回は、そんな中でも「ふるさと納税」についてお話したいと思います。
ふるさと納税とは?
ふるさと納税という名前を聞いたことがある人は多いでしょう。
ふるさと納税とは、地方自治体に対して寄付をする制度になります。
一般的な寄付であれば、こちらが一方的にお金を渡して終わりになるのですが、ふるさと納税では、商品や金券などをお礼として送ってくれるという制度になります。
寄付には節税効果がある!
ではなぜふるさと納税が人気なのか。
それは、寄付には節税効果があるからです。
基本的に収入に対してパーセンテージで支払われる所得税や住民税は、収入が少ない方が税金として取られる金額が少なくなります。
この税金の支払いに関係してくる収入を「可処分所得」と言われますが、この可処分所得から寄付金額を差し引くことができます。
節税をしながら商品や金券がもらえる!
ふるさと納税では、寄付金額によってお礼として品物や金券がもらえます。
例えば所得税を40%取られる方は、10万円の内4万円は税金として持っていかれます。
しかし、その分寄付に回せば、税金は少なくなり、更に商品がもらえます。
物によっては、普通に購入するよりもふるさと納税を通す方が得をするケースも有るのです。
例えば、佐賀県唐津市のふるさと納税は、1万円の寄付で佐賀牛を使用した老舗のハンバーグを12個(1.8kg)もらえます。
還元率はほぼ100%ではないかと思います。
こういった商品では、寄付金額に対して返ってくる税金分を得したことになります。
確定申告なく節税が受けられる!ワンストップ特例制度
通常、寄付などで節税をする際には、確定申告が必要になります。
ですが、ふるさと納税に限り、確定申告をしなくても控除を受けることができます。
それがワンストップ特例制度になります。
書類を一枚書き、身分証明証の写しを送れば完了するという非常に簡単なものになっています。
適用条件は?
ただし、ワンストップ特例制度を受けるには条件があります。
・給与所得者であること(サラリーマンなど)
・ふるさと納税による寄付が5自治体まで
・年収2000万円未満
・給料を2箇所以上から受け取っていない
・その他の控除を受けない
サラリーマンであっても、住宅ローンや医療費の控除を受けることが可能です。
その場合には、ふるさと納税も一緒に確定申告をする必要がありますが、会社が行う年末調整だけで、自分では確定申告をしないという場合であればワンストップ特例制度が使えます。
個人事業主などは、給与所得ではなく事業所得になりますので、確定申告は必要になります。
控除の方法が違う
控除の金額は同じですが、ワンストップ特例制度と確定申告による控除では、控除され方が違ってきます。
確定申告は、所得税と住民税から控除されることになりますが、ワンストップ特例制度に関しては、全て住民税からの控除になります。
そのため、年末調整で返ってくるというよりも、次の住民税が減額されているという形になります。
控除時期
控除を受けるタイミングですが、寄付を行った翌年6月から翌々年5月末までの住民税が減額されます。
そのため、2019年内に寄付すると、2020年の6月から2021年の5月末までの住民税が減ることになります。
まとめ
今回は、サラリーマンでもできる節税としてふるさと納税を紹介してきました。
サラリーマンにできる節税は、限られていますが、少しでも節税をすれば生活は楽になります。
しかし、多くの人は制度があるのにその存在を知りません。
知っているだけで大きなメリットがありますが、それを教えてもらう事もないので、多くの人が損をしています。
タックスボイスでは、多くの税理士さんとの繋がりがあります。
これからは、個人であっても節税に取り組んで行くべき時代ですので、是非一度ご相談頂ければと思っています。