【税理士の顧問料相場を比較!】3つの税理士事務所を比較してみた!
あなたが税理士さんと長年、顧問契約を結んでいるとき、ふとこんな疑問が頭に浮かんでくると思います。
うちの税理士の顧問料って安いのか高いのか分からない!
税理士の相場ってあるの?
実際そう思うのは無理もありません。
税理士さんとの付き合いは1年2年の短期間で終わるものではなく、
通常事業をしている間には、10年20年と
長年同じ事務所とおつきあいをするものです。
長い社長さまでは40年以上、税理士さんとおつきあいがあり、社長が交代して2代目に代替わりした後も、ずっと顧問契約は続いている会社も珍しくありません。
そのため、数十年おつきあいがあると他の税理士事務所と料金の比較をしてこなかった方がほとんどです。
多くの社長さまは他の税理士さんと関わるケースがあまりにも少なく、料金を比較するきっかけがないのが現状です。
今回は税理士さんを比較してこなかった社長さま向けに税理士さんの顧問料相場についてお伝えしたいと思います。
税理士の相場一覧表はこちら!
①顧問料
2021年現在、税理士の相場は売上規模によって異なり、だいたい以下のようになっています。
年間の売上高 | 税理士顧問料の相場(月額) |
1000万円未満 | 1万円〜 |
1000万円〜3000万円 | 1万5千円〜 |
3000万円〜5000万円 | 2万円〜 |
5000万円〜1億円 | 3万円〜 |
もちろん税理士も現在は自由市場ですので、個々の税理士によって値段は違いますが、おおむねこの程度の価格帯に入る場合が多いです。
ただし、医療業界だけは少し相場が異なります。
病院や医療法人が税理士に依頼するときは割高になる場合が多いので注意しましょう。
また、これはあくまでも顧問料ですので、決算報酬はまた別で払わなければなりません。
決算報酬の相場は月額顧問料の4ヶ月〜6ヶ月分程度です。
②スポット契約
スポット契約で決算申告を依頼する場合は以下のような相場になっています。
年間の売上高 | 記帳を自分でする場合の料金 | 記帳も任せる場合の料金 |
1000万円未満 | 15万円 | 20万円 |
1000万円〜3000万円 | 20万円 | 25万円 |
3000万円〜5000万円 | 25万円 | 30万円 |
5000万円〜7000万円 | 30万円 | 35万円 |
7000万円〜1億円 | 35万円 | 40万円 |
スポット契約の場合は普段からの業態を税理士が把握しているわけではないので、そのぶん手間がかかり、料金は割高になります。
安くしたいなら普段から顧問契約を結んでおいたほうが良いでしょう。
税理士の顧問料はどうやって決まるのか?
税理士の顧問料はどう決まるのでしょうか。それは複数の要因によって決まります。
ポイントは5個あります。
【顧問料が決まるポイント】
- 御社の業種は何か?
- 売り上げはどれくらいか?
- 記帳代行を任せているか?チェックしてもらうだけか?
- 御社にお邪魔する訪問回数の頻度は?
- 担当者は税理士資格をもった人か持っていないか?
顧問料は税理士さんがどれくらい汗をかいたか!で決まります。
税理士さんが汗をかく作業を御社が代わって行えれば、顧問料は減る傾向にありますし、代行の内容をシンプルにすればするほど、顧問料は下がります。
月の顧問料とは別に税理士に払う料金とは?
税理士への依頼は顧問料以外にも払うお金があります。一般的には以下のようなものです。
①記帳代行手数料
記帳を代行する際に発生する手間賃です。
記帳とは領収書や売上の内容を会計ソフトに入力する作業を言います。
記帳の代行はそこまで専門的な知識は必要ありませんので税理士法人などでは税理士ではない事務職員に入力を担当させる場合もあります。
入力データの量にもよりますが、一般的には月5,000円ぐらいからやってくれます。
②決算申告代行手数料
決算申告の代行のための報酬です。
記帳や決算書の作成は自分でやって申告だけ税理士にやってもらうこともできます。
ただ、上に書いたように、スポット契約だと結果的に割高になる場合があります。
顧問契約を結んだほうが税務アドバイスを受けられるので長期的に見れば得です。
③税務調査立ち会い手数料
税理士と顧問契約を結んでいると税務調査の立ち会いまで料金に含まれていると勘違いしがちです。
じつは顧問料の中に税務調査対応は含まれていない場合が多いです。
その際には別途手数料を払う必要があります。
だいたい1回の税務調査で3万円〜5万円程度が相場になります。これは顧問契約を結んでいてもスポット契約でも変わらない場合が多いです。
【注意】平成14年以前から依頼している場合は割高の可能性があります!
平成14年以前から同じ税理士さんに頼んでいる社長さまは顧問料金を過度に多く払っている可能性があります。
平成14年前、税理士報酬は法律によって決められていました。
そのため、何も疑問を持たず、税理士さんとのお付き合いをスタートする事ができたのです。
しかし平成14年4月以降、税理士さんの顧問料金が自由化され、「どの税理士事務所も自分たちで料金を決めて良いですよ」と言うルールに変わったのです。
顧問料の自由化で、税理士さん同士にも競争が生まれ、税理士さんの顧問料の平均は当初に比べてずっと下がってきました。
だいたい現在のほうが当時よりも半分程度まで安くなっています。
そのため、平成14年以前から同じ税理士さんに頼んでいる社長さまは顧問料を過度に多く払っている可能性があります。
適正な相場になるように、料金の改定を要求するか、税理士を変えるのを検討したほうが良いでしょう。
税理士の選び方のコツを教えます
料金体系
料金体系がよくわからない税理士に頼むのはやめましょう。きっちりとした税理士であれば料金体系もわかりやすく公表しているはずです。
また、あまりにも激安すぎる税理士もやめたほうがいいです。
その理由は2つです。
①手間のかかる業務を対象外にしている
②経験の浅い新人をスタッフを雇っており仕事の質が悪い
きっちりと相場に則った料金の税理士を選びましょう。
経験年数
税理士の経験年数や熟練度も選ぶポイントになるでしょう。
最初は誰でも新人とはいえ、やはり経験の浅い税理士では仕事の質も悪いです。
注意しなければならないのは、歴史のある税理士法人でも担当者個人の経験が浅い場合があるのです。
特に担当する会社の業種や業態にどれだけ詳しいかが肝心なので、面談の感触から判断しましょう。
性格の相性
税理士の性格も非常に重要です。やはり仕事とは言え人間同士ですから、性格上の相性があります。
どうも税理士の方針や言動に違和感が拭えない場合は変更を検討したほうが良いでしょう。
こちらも実際に面談で話してみて見極めましょう。
【税理士の相場】3つの税理士を比較してみた!
以前に税理士さんを切り替えたお客様で以下のような会社がありました。
こちらを参考にしてみてください。
〜会社の概略〜
●東京都練馬区
●年商5,000万
●建設関係
●従業員5人(経理はいない)
こちらの社長さまが税理士さんに求める要望が以下になります。
〜社長様の希望〜
●訪問回数はほとんどいらない
●記帳代行もやってもらいたい(領収書は月別に整理)
●税理士本人の対応がいい
以下3つの税理士事務所を紹介しました。
仮にA、B、Cの税理士事務所で分けています。
A税理士事務所
A税理士事務所(スタッフ20名以上、顧問先数300社)
【提示した顧問料金】
月3.5万円 決算料18万円 年末調整料3万円
A税理士事務所さんに依頼するメリット
・毎月一回、確実に訪問する
・所長が経験豊富で税務調査に強い
・顧問先数が多いので、情報量が豊富
A税理士事務所さんに依頼するデメリット
・スタッフ対応になる
・顧問料が他事務所に比べて高い
B税理士事務所
B税理士事務所(スタッフ4名、顧問先数70社)
【提示した顧問料金】
月2.5万円 決算料10万円 年末調整料一人あたり3000円
B税理士事務所さんに依頼するメリット
・税理士さん本人が対応してくれる
・代表が相談しやすい性格
・建設業のお客さんが多く、アドバイスができる
B税理士事務所さんに依頼するデメリット
・訪問がそれほどできない
・税理士さんが忙しく税務署対策があまりできない
C税理士事務所
C税理士事務所(スタッフ1名、 顧問先数30社)
【提示した顧問料金】
月1.5万 決算10万円 年末調整2万円
C税理士事務所さんに依頼するメリット
・顧問料が安い
・所長が若手で長い付き合いができる
C税理士事務所さんに依頼するデメリット
・訪問が全くできない(年に1回ほど)
・税理士さんが開業して数年のため、税務署対策が心配
【まとめ】希望と料金相場を比べて自分に合った税理士を選ぼう!
3つの事務所を比較してみましたが、顧問料はいわば事務所ごとにまったく違います。いわばオーダーメイドです。
社長さまの希望をもう一度振り返って見てください。
それぞれ社長さまが求める希望は違うと思います。
その希望に合わせて、コストパフォーマンスに見合う税理士さんを探してみてください。
税理士事務所によって顧問料の設定はバラバラですが、複数比較によって自分たちの会社はこれくらいの料金かと言うのが見えてくると思います。
タックスボイスでは相場に見合った税理士の無料紹介をしています。
ぜひ適正料金で税理士と付き合いたい方がいましたらぜひご相談ください。