ネットバンク法人口座のデメリット|知っておくべき3つのポイント
会社を設立したなら、はやめに開設をしておくべき「法人口座」
個人名義の口座で事業の取引をし続けるのも違法ではないですが、プライベート費用との区別がつきづらく、簡潔に言えば税務署に目をつけられてしまいやすいです。
▼法人口座を作るべき理由
・個人と法人の見境がつきやすくなるから
・顧客からの信頼度が上がるから
・金融機関から法人を認識してもらえるから
・税務署から目をつけられる理由がひとつ減るから
今までは「メガバンク」や「地方銀行」「信用金庫」で法人口座を開設するしか選択肢がありませんでした。
しかし最近では「ネットバンク」にて法人口座を開設するケースも増えています。
では、ネットバンクで法人口座を開設することにメリットやデメリットはあるでしょうか?
▼この記事の結論
・ネット銀行は持っていて損はない
・創業時やふたつ目としての活用に◎
・ネット銀行は振込手数料が安く実用的
・信頼性や融資面ではメガバンクが優位
結論をお伝えすると、ネット銀行はメガバンクなどの銀行と比べて振込手数料が安く、業務面で活用しやすいです。
しかし、信頼面や融資という点ではメガバンクなどのほうが有利なので、ネットバンクはふたつ目の口座として持っておくことをおすすめします。
この記事では、ネットバンク法人口座のメリットやデメリット、知っておくべきポイントをわかりやすく解説します。
ネット銀行知っておくべきポイント3つ
メガバンクや都市銀行という大手の銀行が存在する上で、ネット銀行が人気を集めるには理由があります。
でも、ネット銀行がパーフェクトというわけではなく、必要かどうかは法人それぞれが判断すべきです。
ネット銀行を開く前に知っておくべきポイントは3つあります。
①大手銀行は法人口座を断る可能性がある
②法人口座は利用目的により使い分けてOK
③メガバンクでもネットバンキングは利用できる
それぞれ解説していきますね。
【法人口座のポイント①】大手銀行は法人口座を断る可能性がある
法人口座は、申請をすれば必ず開設させてもらえるわけではありません。
今では詐欺事件も横行しているため、事業内容や所在に少しでも疑問が残れば銀行がGOサインを出しません。
開設できないケースの例としては、メガバンクから信頼が足りていない事があげられます。
・登録住所がバーチャルオフィス
・固定電話の回線がつながっていない
・事業目的や内容が不明確
・公式サイトを作っていない
・資本金が少なすぎる
特にメガバンクや地方銀行は開設ハードルが高めのため、いざ申請しても断られてしまい、法人口座を活用できなくなってしまうことも。
一方でネット銀行の場合、法人口座も開設しやすい傾向があります。
【法人口座のポイント②】法人口座は利用目的により使い分けてOK
法人口座はひとつしか持ってはいけないわけではなく、複数を使い分けて問題ありません。
主にWEBで取引できる振込などはネット銀行にまかせ、融資や助成金の受け取りにはメガバンクを利用するという使い分け方をするのがスマートです。
メガバンク口座は信頼のため、ネット銀行はコスト削減のために、それぞれ持っておいて損はありません。
【法人口座のポイント③】メガバンクでもネットバンキングは利用できる
現在では、メガバンクでもネットバンキングが利用できることがほとんどです。
ただし振込手数料やネットバンキングの利用料は、高めに設定されている傾向があります。
とはいえ、口座の開設をするだけなら無料、というメガバンクや都市バンクがほとんどです。
ネットバンキングはネット銀行を使っておいたほうが、コスト削減につながります。
ネットバンクで法人口座を作るデメリットとは?
ネットバンクで法人口座を作ることにも、デメリットはあります。
①融資や助成金の受け取りに不利
②実店舗で直接相談ができない
③通帳がなく出入金確認が△
それぞれ解説していきますね。
【ネットバンク法人口座のデメリット①】融資や助成金の受け取りに不利
メガバンクや都市銀行では、1,000万円を超える大型融資をしていることがあります。
一方でネットバンクの場合には、小口融資のみの対応である場合や、そもそも融資をしていないことも。
また、補助金や助成金の受け取りのためには、メガバンクなどの信頼性が高い銀行が指定されていることも珍しくありません。
融資や助成金を受け取ることを視野に入れている場合には、メガバンクなどの口座も持っておくと安心です。
【ネットバンク法人口座のデメリット②】実店舗で直接相談ができない
ネットバンクには、実店舗がほとんどありません。
窓口に行って担当者と直接相談できないのは、不便と感じることもあるでしょう。
とはいえ、必要があれば電話窓口での対応スタッフがいることがほとんどなので、大きな問題にはならないかもしれません。
また、事業資金やローンに関する悩みは税理士と相談したほうが的確です。
【ネットバンク法人口座のデメリット③】通帳がなく出入金確認が△
通帳がないため、社内で振込確認をする必要がある場合などに不便と感じるかもしれません。
ネット銀行では履歴をさかのぼる必要があるため、少々手間になりやすいです。
ネットバンクで法人口座を作るメリットとは?
では、ネットバンク法人口座のメリットもみていきます。
①オンライン申し込みで完結する
②基本的に24時間365日利用が可能
③維持費用や振込手数料が安い
ネットバンクの法人口座はメリット部分が大きいです。
それぞれ詳しく解説します。
【ネットバンク法人口座のメリット①】オンライン申し込みで完結する
ネット銀行はオンライン申し込みだけで口座開設が可能です。
必要書類を揃えて実店舗まで足を運ぶ手間がはぶけるのは、創業時のいそがしいタイミングにおいてありがたいポイントです。
【ネットバンク法人口座のメリット②】基本的に24時間365日利用が可能
メガバンクなどの銀行の窓口は遅くても15時には閉まってしまい、土日祝日は休みです。
一方でネットバンクでは、基本的に24時間365日、ずっと利用することができます。
急な取引が必要になった場合にも対応できるため、安心材料になるでしょう。
【ネットバンク法人口座のメリット③】維持費用や振込手数料が安い
ネットバンクでは基本的に、維持費や利用料が無料です。
また、振込手数料は同銀行間であれば無料であったり、他銀行宛てでもメガバンクなどと比べてとても安いです。
法人として事業をしていれば、振込や入出金は必須の作業。
事業コストをおさえるためには、ネットバンクを持っていると便利でしょう。
【まとめ】ネットバンクで法人口座を作って損はない!
ネットバンクで法人口座を作ろうか悩んでいる人は、ひとつ持っていて損はないでしょう。
個人の顧客がネット銀行を所有していることが多い現代では、振込先としてネット銀行があることは利便性のアップにもつながります。
▼ネットバンクを持っておくべき法人
・すでにひとつメガバンクなどで口座を持っている
・まだ法人成りしたばかりで法人口座を作ったことがない
・これから振込や社内外との取引が多くなる
ネットバンクは開設が無料で、振込手数料も安いあるいは無料なことがほとんどなので、悩むくらいなら開いておけば良いでしょう。
とはいえ法人になれば経理面での業務も増えるため、顧問税理士を雇って指示をあおぎながら経営管理をしてくださいね。
もしまだ税理士を雇っていないなら、法人成りをするタイミングで必ず担当してくれる税理士を見つけましょう。
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