【個人事業主の口座で屋号なしはNG?】屋号のみや個人名義どれが正解なの?
事業用の口座を開設したいけど屋号を入れるべきなのかな?
そもそも、屋号を入れないという選択肢はあるのかな?
今回はこちらの疑問にお答えします。
〜この記事でわかること〜
・屋号とは?
・屋号の登録方法
・個人事業主におすすめの口座名義
・口座に屋号を入れるメリットデメリット
この記事では、個人事業主が事業用の口座を開設する前に知っておきたいポイントを、詳しく解説します。
結論、屋号は入れておく方が、信頼してもらいやすいことがあります。
とはいえ個人名で活躍している個人事業主なら、屋号は特に不要なケースも。
口座に屋号が必要なケースとそうでないケースについて、詳しく解説します。
個人事業主の口座で屋号なしはNG?→結論 ありです!
個人事業主が事業用の口座を開く場合、屋号付きの口座にするかどうかは任意です。これといったルールはありません。
屋号を入れるべきかは、自分で判断できます。
反対に、銀行によっては屋号を入れられないこともあるので、開設前に確認しましょう。
▼屋号付きの口座が開設できる銀行例
・みずほ銀行
・三菱UFJ銀行
・三井住友銀行
・ゆうちょ銀行
・楽天銀行
・PayPay銀行 など
例えば地元の銀行で口座を開く場合には、屋号が付けられるか確認するのがおすすめです。
個人事業主が事業用口座とプライベート口座を分けるべき理由とは?
そもそも個人事業主は、事業用口座とプライベート口座を分けるべきでしょうか?
結論としては、分けるメリットが大きい。デメリットはありません。
口座は事業を始める段階で分けましょう。
理由は、仕事用の入出金がひと目でわかるようになるからです。
プライベート用と一緒にしてしまうと、確定申告の際に何にどれだけ費用がかかったのかを判別しやすくなります。
事業用の通帳は原則7年間、保存義務があります。
万が一、税務調査が入った場合には、通帳を見せなくてはいけません。
プライベート用の通帳と一緒にしてしまうと、プライベート用品まで目を通されてしまいます。分けていないと、経費の区別がつきづらく、指摘を受けてしまうでしょう。
個人事業主になるなら、事業用口座とプライベート口座はしっかり分けるのがおすすめです。
個人事業主の口座名義は「本名+屋号」になる
個人事業主は銀行口座に屋号を入れる必要はありません。
ただし、屋号を入れる場合にも必ず本名が入ります。
つまり、屋号を入れても入れなくても、本名を隠すことはできません。
芸名やペンネームで売っている個人事業主さんも、本名が表示されてしまうことは念頭に置いておきましょう。
個人事業主の事業口座に、屋号をつけるメリットとは?
口座に屋号をつけるかどうかという問題以前に、そもそも屋号は持っていた方が良いのでしょうか?
屋号は個人事業主の場合、不要であればつける必要はありません。
例えば、本名で売り出しているYouTuberやインフルエンサー、ライターなどは、特に屋号をつける必要はないでしょう。
一方で、店舗や芸名で売り出しているなら、屋号として登録した方が「信用」を掴みやすくなります。
屋号を持っていても法的な効力はなく、持っていなくても自称として芸名を名乗ることは可能です。
屋号を持っていることのメリットは主に、屋号で銀行口座を開設できるかどうか、という点のみ。
屋号を提出する方法は基本的に、開業届を出すタイミングで記載をするか、確定申告をするときに記載をすれば良いだけです。
変更制限などもなく、好きなタイミングで簡単に変えられるので、プレッシャーを感じる必要はありません。
個人事業主の口座に屋号を入れるメリットとは?
個人事業主が口座に屋号を入れるメリットは、下記のようなものが挙げられます。
①顧客に安心してもらえる
②確定申告がやりやすくなる
③税理士に相談しやすくなる
それぞれについて、詳しく解説します。
屋号を入れるメリット①:顧客に安心してもらえる
個人事業主の場合、屋号をブランド名として売り出していることもあるはずです。
ショップ名を屋号として登録しておくことで、振込先として表示されるため、統一感が生まれます。
例えば、ネットショップに振込口座を連携させる場合、支払い先が個人名であるよりもショップ名が入っている方が安心感が出るでしょう。
特に本名で売り出している個人事業主ではない場合、振込先にショップ名が入っている方が、不安を抱かせにくいね!
銀行振込は、現金と商品を直接やりとりする取引ではないからこそ、安心感を重視して銀行口座を用意しておきましょう。
屋号を入れるメリット②:確定申告がやりやすくなる
屋号の入った銀行口座を事業用として個別で用意しておくことで、確定申告をするときに資金の流れがわかりやすくなります。
また、事業専用口座があると、確定申告時にそのまま明細を利用できます。
資金繰りもわかりやすくなるため、会計処理がスムーズになりやすいです。
屋号がついていれば、明らかに事業専用の口座であることがわかるため、プライベートの収入や支出と混ざりにくいです。
屋号付きの口座に限った話ではありませんが、事業専用の口座を作っておくことをおすすめします。
屋号を入れるメリット③:税理士に相談しやすくなる
確定申告をするとき、どうしても税理士の助けが必要になることもあるでしょう。
屋号の入っている銀行口座は明らかに、事業に関する内容だけだからこそ、税理士への相談もスムーズに進むことが多いです。
一方でプライベート用の口座と一緒になってしまっている場合、税理士に対していちいち説明をしなくてはいけないため、手間がかかります。
事業用の通帳の方が、税理士だけでなく従業員とも気軽に内容を共有しやすいため、明らかに事業用だとわかる屋号が入っていると便利です。
屋号を入れたビジネス用カードを作成することで、会計業務が整理しやすくなる点もメリットです。
個人事業主の口座に屋号を入れるデメリットとは?
個人事業主が口座に屋号を入れるにあたり、デメリットは特にありません。
1つ挙げるとすれば、口座を開くときに必要な書類を用意しなくてはいけないことです。
その書類とは一体どんなものでしょうか?
個人事業主が口座に屋号を入れる場合の必要書類
銀行によって、屋号付き口座の開設に必要な書類は異なります。
主に必要になるものは、下記の通りです。
①【本人確認書類】:運転免許証・マイナンバーカード・パスポートなど
②【個人事業主であることを証明する書類】:開業届・確定申告書・青色申告書
③【屋号で事業をしていることの証明書】:賃貸契約書・納税証明書など
④【印鑑】:シャチハタ不可な場合が多い
必要書類を用意して審査に通過すれば、屋号付きの口座開設が完了します。
なお、屋号で事業をしていることを証明する書類を提出する必要があるため、個人名義の銀行口座を開設するよりも時間がかかることが多いです。
すぐに必要になる場合は、開業届を出してすぐに準備を始めましょう。
個人事業主の口座に屋号なしでも良い?→問題ないです
個人事業主の口座に屋号をつけるかどうかは、人それぞれの判断次第です。
ショップ名や芸名で売り出している場合には、本名だけでなく屋号をつけた方が、取引相手に安心してもらいやすいでしょう。
屋号をつけない場合にも、個人事業主になったタイミングで事業専用の口座を開設するのがおすすめです。
口座を分けておくことで、年に一度の確定申告時に、プライベート用の支出と収入が判別しやすくなります。
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