【個人事業税についてのお尋ね通知が届いたら?】失敗回避の対処法
ある日突然、都道府県税事務所から「個人の事業内容に関する回答書」などの名目で書類が届くことがあります。
よく見ると「お仕事内容・個人事業税に関するお尋ね」であることがわかり、動揺するかもしれません。
でも、個人事業税についてのお尋ね通知が来たからといって、今すぐ税金の徴収があるわけではないので、焦る必要はありません。
何をすべきかというと、落ち着いて真実だけを返答すればOKです。
さらに、お尋ね通知により申告内容にミスがわかった場合には原則、ペナルティなど加算税は課されないので、安心してください。
▼この記事でわかること
・個人事業税についてのお尋ね通知とは
・個人事業税の対象者とは
・お尋ね通知が来やすいタイミング
・お尋ね通知がきた場合の対処法
・お尋ね通知を無視した場合のリスク
この記事では、「個人事業税についてのお尋ね通知」がきた場合の対処法について、詳しく解説します。
なお、「個人事業税についてのお尋ねで課税対象であることを申告するけど、節税をしたい」と考えている方は、はやめに税理士に相談してしまった方が安全です。
個人事業税についてのお尋ねの対応に強い税理士は、タックスボイスで無料紹介させていただきます。
「個人事業税についてのお尋ね通知」とは?
まず「個人事業税」とは、一部の事業だけが対象となる税金のことです。
もし個人事業税の対象とされている事業をしている場合には、管理をしている都道府県税事務所へ申し出る必要があります。
なお、お尋ねの回答次第で課税対象かどうかが判断されてしまうので、慎重に対応しましょう。
「個人事業税についてのお尋ね通知」は「行政指導」です。
個人事業税についてのお尋ね通知とは、あくまで税務署からの「行政指導」です。
税務署からの書類となると動揺してしまいそうですが、まだ心配する必要はありません。
行政指導とは「申告内容について、納税者が自発的に見直しをしてね」という程度のお願いになります。
つまり、「税務調査の事前通知」とは異なり、必ず税務調査が行われるわけではありません。
都道府県税事務所によって名目はさまざまで、「申告内容のお尋ね」や「個人事業税についてのお尋ね通知」「個人の事業内容に関する回答書」などという名前で書類が届くことが多いです。
個人事業税についてのお尋ねがくるタイミングとは?
個人事業税に関するお尋ねが届くのは基本的に、確定申告期限〜8月の納税通知書が送付される時期までの間に届きます。
3月15日までに申請義務のある確定申告の内容により、課税対象の事業を行なっているか判断できないときに送られてきます。
明らかに課税対象である事業を運営している場合には届きません。
なお、今回は「個人事業税についてのお尋ね」についてお伝えしていますが、税務署から「お尋ね」が届く理由は他にもあります。
▼税務署がお尋ねをするケース
・個人事業主が初めて確定申告をした場合
・無申告でも所得があると疑われたとき
・不動産を取得した場合
・不動産を売却した場合
・不動産による所得の変動が大きいとき
初めて確定申告をした場合だけでなく、主に不動産が関係しているときにもお尋ねが届きやすいです。
いずれの場合にも慌てずに回答しましょう。
「個人事業税についてのお尋ね」で問われることの多い内容とは?
個人事業税についてのお尋ねが来たら、嘘をつくことなく質問に回答すればOKです。
下記のような内容を聞かれることが多いですが、当てはまった場合には個人事業税の対象になる可能性が高いと考えられます。
・仕事を自分の指示で進められている
・与えられた仕事だけをやっているわけではない
・複数の取引先から並行して仕事を受け持っている
・自宅以外に自分の事務所を持っている
・仕事を外注に頼っている
・従業員を雇っている
・取引先から仕事に必要な機材を支給されていない
最近の個人事業主やフリーランスとして多いのは「請負業」として仕事を受けていると判断できるケースです。
上記に当てはまる場合には「請負業」として認識されてしまう可能性が高くなりますが、請負業は「課税対象」の事業です。
個人事業税の対象になる事業の特徴とは?
地方税法によって定められた「法定業種」に該当する場合に、個人事業税の課税対象となります。
法定業種に当てまらなければ、たとえ個人事業税についてのお尋ねがきても、非課税対象事業であることを回答すればOKです。
個人事業税の対象になる事業かどうかは、お住まいの都道府県税務署ホームページから確認できます。
▼個人事業税の課税対象になる事業例
・物品販売業
・保険業
・士業
・代理業
・広告業
・飲食店業
・デザイン業
・マッサージ業
・請負業 など
一方で、音楽家・芸能人・スポーツ選手・作家・漫画家などは非課税対象となります。
たとえば作家や漫画家、芸能人はスタッフを雇って事務所で作業することもあるはずですが、それでも非課税対象の事業です。
▼個人事業税の非課税対象にあたる事業例
・プログラマー
・アフィリエイター
・YouTuber
・ライター
・専業トレーダー
・文筆業
・農業 など
上記のような業務でも、課税業種であると判断される可能性はあるため、お尋ね時の回答内容には注意が必要です。
たとえば、プログラマーをホームページ制作によるデザイン業と判断されると、課税対象事業になってしまいます。
言い方ひとつで課税対象かどうかが決まってしまうので、不安なことあれば余計なことを言う前に税理士に相談することをおすすめします。
確定申告を初めてした年には、個人事業税についてのお尋ねが届く可能性が高いです。
課税対象にあたるかを確認し、冷静に回答しましょう。
「個人事業税についてのお尋ね」に対応しなかった場合のリスクとは?
個人事業税についてのお尋ねには、回答期限が設けられています。
結論、個人事業税についてのお尋ねに回答しないと、税務調査に入られるリスクが上がるため危険です。
なお、個人事業税についてのお尋ねへの回答には、法的な義務があるわけではありません。
つまり、回答をしなかったことによるペナルティは特にないです。
しかし回答をしないことにより、税務署から脱税の疑いをかけられる可能性は高くなります。
脱税の疑いをかけられると強制的な税務調査に入られることが多く、納税者としてはいいことがありません。
万が一、税務調査によりミスや隠ぺいが見つかった場合には、加算税などペナルティ課税の対象となります。
実質的には回答しないことによるデメリットは大きいので、個人事業税についてのお尋ねが来たら期限内に回答することをおすすめします。
【まとめ】個人事業税についてのお尋ねに回答しないのはリスク!
個人事業税についてのお尋ねがきたとしても、必ず課税されるというわけではないので焦らなくて大丈夫です。
もし堂々と「個人事業税が課されない業務しかしていません!」と言えるのであれば、その通りに回答すればOK。
でも、個人事業税をふくむ何かしらの申請ミスを疑われている可能性はあるので、嘘は禁物です。
「自分では個人事業税の非課税対象業務だと思ってるけど、不安がある」
「もしかしたら課税対象業務にあたるかもしれないけど、判断できない」
「非課税対象事業だと主張したいけど、税務調査されるのはこわい」
このように感じているのであれば、税理士に相談するのがベストです。
税理士は納税者側の立場にたって相談にのってくれるので、最大限の節税対策を教えてくれます。
危険な申請内容や、節税の裏ワザ、事業主それぞれにあう節税対策について、プロ目線のアドバイスを受けることができます。
タックスボイスでは、個人事業税をはじめ確定申告や節税に関する知識と実績が豊富な税理士を、無料でご紹介可能です。
税理士へのご相談が必要な方は、お気軽にご相談ください。