建設業が行政書士のいる税理士(会計事務所)に任せるメリットは何?徹底解説!
建設業は500万以上の仕事を受注する場合、【建設業の許可】が必要になります。
また新規で建設業許可を取得しても、5年に1回、更新の申請を行ったり、業種が増えれば、その都度追加したり、許可替えしたり、定期的に申請をしなければなりません。
また建設業の許可を受けた事業主は、毎年決まった時期に【決算変更届】が必要になります。
自分たちで届出をする事もありますが、これらの申請や届出を行政書士に代行してもらう事業主がほとんどです。
行政書士は建設業と密接に関わっている分、毎年1回、もしくは数年に1回、スポット業務として代行を頼むことも多くなります。
そう感じる建設業の社長もいるのではないでしょうか。
今回は【建設業は行政書士のいる税理士(会計事務所)に手続きを任せるメリットがあるか?】についてお話ししたいと思います。
行政書士に依頼する方法は3種類
行政書士の仕事を依頼する際、頼み方としては大きく分けて3種類の方法があります。
①行政書士事務所に頼む(税理士と分けて考える)
②税理士で行政書士の資格を持っている人に頼む
③行政書士が在籍している税理士事務所に頼む
こちらの3つになります。
税理士が行政書士の連携がある場合、行政書士の仕事を税務と一緒に任せることができる可能性が高いです。
しかしそれぞれメリットとデメリットがありますので、まとめていきたいと思います。
行政書士事務所に頼む(税理士と分けて考える)
全く税理士と切り離して、行政書士事務所に頼むやり方です。
ネットでみつけた行政書士に頼むのもありですし、顧問契約している税理士事務所が提携している行政書士にお願いすることもできます。
大抵の税理士は行政書士と繋がっていますので、知り合いの行政書士さんを紹介することができます。
メリット
税理士と行政書士を切り離して考えることで、それぞれ選択肢の幅が広がります。
税理士と行政書士を分けて考えれば、建設業に強く、税務サービスをきちんと行なっている税理士さん。建設業の許可申請代行をきちんと行なっている行政書士さんをそれぞれ選ぶことができます。
あとでお話ししますが、行政書士資格を持っている税理士は少ないため、建設業の申請代行を行なっている税理士をピンポイントで探すことが難しくなります。
税理士と行政書士を分けて探せば、それぞれの特性に目を向けて選ぶことができます。
デメリット
別々の業務任せることになるため、行政書士の料金が高くなる傾向にあります。
行政書士は申請業務がメインで行なっているため、料金をそれなりにいただかないと運営できないのが現状です。
その代わり申請業務に特化しているぶん、きちんとした仕事を行なってくれます。
行政書士の資格を持っている税理士に頼む
税理士は資格の手続きさえしたら、行政書士になることができます。
税理士と行政書士の業務は相性がいいため、「ダブルライセンス」として、強みをアピールする税理士も増えてきました。
特に建設業の社長は、会社設立や建設業の許認可の申請に関して、税理士と行政書士セットで考えることが多く、1人の税理士で必要な仕事を一手に網羅してもらえることはメリットになります。
メリット
前述の通り、1人の税理士で行政書士の仕事を頼めることはメリットです。
別々で見つける手間が省け、申請も楽になります。
手続き関係もスムーズになり、煩わしさを感じずにすみます。
料金面に関しても安く代行してもらえるのもメリットです。
それは、【税理士の顧問契約をしてもらっているから】が主な理由です。
例えば決算変更届けを顧問に含めて無料でやってもらう。許認可申請のスポット業務を割り引いてもらうなど、融通を利いてもらえる可能性が高いです。
デメリット
行政書士の資格を持っている税理士をピンポイントで探すことが難しいという事があります。
また資格を持っていても、建設業の経験がなく、許可申請の代行を行なっていないこともあります。
行政書士の仕事は多くあります。
例えば、風俗営業許可、有料職業紹介の許可、外国人労働者のビザ申請、旅館業の営業許可申請、相続関係など。まだまだあります。
重要なのは、その行政書士の資格を持った税理士さんが、建設業の許可申請の経験があるか?です。ここが一番重要です。
建設業は特に専門知識が要求されますし、会社ごとに要件が異なりますので、100%申請を通してもらわなければ話になりません。
スピーディーにこなしてもらうためにも、建設業の許可経験がきちんとある税理士に頼む必要があります。
行政書士が在籍している税理士事務所に頼む
大きい税理士事務所に多いですが、行政書士が在籍しており、ワンストップでサービスをおこなっている事務所があります。
5人以下で運営している税理士事務所では、行政書士が在籍しているケースは少ないため、やはり大きい税理士事務所に頼む必要があります。
メリット
申請業務がスムーズに行く事が多くなります。窓口が一つなのはやはりメリットです。
事務所内にいるため、煩わしさはなく、担当者1人に言えば、行政書士と連携をとってくれるケースが多いです。
デメリット
連携がスムーズに取れるという部分はメリットですが、大きい税理士事務所は顧問料が高い事が多いです。
それは多くスタッフを抱えているため、人件費が多くかかっていることが理由です。
オフィスが一等地にあり、オフィス賃料が多くかかっていることもあります。
税理士の顧問料をクリアできれば、任せる価値はあります。
また比較ができないというのもデメリットかもしれません。
他を見れないので、サービスを委ねるしかありません。
ワンストップのいい面もあり、悪い面もあるため、きちんとした確認が必要です。
【まとめ】それぞれの選択肢を比較しながら税理士選びをする
今回は建設業は行政書士のいる税理士(会計事務所)に任せるメリットはあるか?についてお話ししました。
●行政書士事務所に頼む(税理士と分けて考える)
●税理士で行政書士の資格を持っている人に頼む
●行政書士が在籍している税理士事務所に頼む
それぞれ3つの形態に分けてお話ししましたが、建設業は行政書士のいる税理士(会計事務所)に任せるメリットは確かにあります。
やりとりに関してはやはりスムーズになりますし、窓口が一つになることで煩わしさがなくなります。
しかし、コストが高くなるケースも多いため、他の2つの選択肢のメリットデメリットも比較しながら、税理士選びをしてみてください。
建設業は業種の分野も多く、どのような税理士が合うのか?わからない社長様も多くいます。
税理士選びで迷った際は、ぜひご相談ください。