税理士が忙しい時期はいつ?閑散期は?【税理士を選ぶ最適な時期】
「うちの顧問税理士はいつも忙しそうにしているから相談しづらい」
「連絡をしても留守電になる」
「節税の相談に乗って欲しいけど、忙しそうで遠慮がちになる」
社長の中には、決算が近いからじっくり「会社の方針」や「経営事情」などを話をしたいのに、忙しそうにしている税理士を見ると、躊躇してしまう方も多いと思います。
税理士側も報酬をもらっているので、「暇」でも「忙しく」ても、自分たちの事務所の事情は置いておいて、クライアントの為、時間をしっかり空けて面談の機会を作るのが当然でしょう。
しかし【税理士事務所の繁忙期と閑散期をいつか?】を理解することで、お互い腰を据えて中身の濃い話ができる時期を狙って話ができる為、いいお付き合いができるようになります。
今回は税理士の忙しい時期に焦点を当てて、お話をしたいと思います。
税理士の忙しい時期(繁忙期)はいつ?
税理士の忙しい時期は3つです。
●個人事業主(フリーランス)の確定申告時期(12月〜3月)
●法人決算が集中する時期(5月、11月)
●年末調整時期(11月〜1月)
個人事業主(フリーランス)の確定申告時期(12月〜3月)
個人事業主の確定申告は3月15日です。
12月で締めた後、3月15日までの3ヶ月間は、個人の方との打ち合わせの機会も多く、税理士にとって「猫の手も借りたい」状態が続きます。
この間だけは、既存のお客さんを回すので精一杯なので、レスポンスが通常より遅れがちになったり、スタッフも対応に追われている為、てんやわんやになっています。
法人決算が集中する時期(5月、11月)
法人の決算は締めた月から2ヶ月後に申告をする必要があります。
つまり5月が忙しいと言うことは【3月決算】が多いと言うことになります。
また11月が忙しいのは【9月決算】も多いと言うことです。
3月決算が多い理由は、新年度のスタートが4月と考える経営者が多いという点、もしくは新卒社員や、入社する人に合わせて4月スタートと考える会社が多いようです。
最近では9月決算も増えていますので、この時期は税理士も確定申告のついで忙しい時期になります。
個人とは違い、法人は自由に決算月を決められます。
3月、9月を決算にするのではなく、「税理士が忙しくない時期」に決算月を設定するという会社も増えてきました。
決算月の変更も簡単にできるため、税理士が忙しいと遠慮がちになってしまう方は、あえて「ずらす」ことも一つの方法です。
年末調整時期(11月〜1月)
年末調整を税理士さんに任せている会社も多いでしょう。
年末調整とは、顧問先の従業員さんの税金計算することです。
例えば税理士が代行するとすれば、30人の顧問先が10件あれば、300人分の年末調整業務が発生することになります。
申告期限が決まっているため、時期を分散させることができません。
顧問先を多く持っている税理士事務所は、法人決算に加えて、一気に業務のボリュームが集中するため、この時期が繁忙期になる税理士事務所は多くあります。
【おまけ】年末調整の料金はいくらが相場?
ここで参考のために、年末調整料の相場を申し上げておきます。
年末調整は【基本料金+人数×代行料】として計算している事務所が多いです。
相場ですが、
基本料は3000円〜10000円
代行料は500円〜5000円
の範囲が一般的です。
税理士によって設定している金額がさまざまですが、この範囲の事務所が多いです。
あと、年末調整には下記で記した業務が含まれています。
●給与支払報告書
●法定調書
●源泉徴収票
●支払調書
こちら一つ一つに対して、料金をとるところもありますので、確認が必要です。
一応参考までにお話ししておきます。
税理士が暇な時期(閑散期)は?
11月〜5月が税理士の繁忙期のため、ほとんどが忙しい時期といっても過言ではありませんが、それ以外は税理士の閑散期に当たります。
例えば7月8月ごろは、税理士も暇な方が多く、じっくりお話しをする期間としては最適と言えます。
この時期は比較的落ち着いているため、税理士としても面談時間が取りやすい傾向にあります。
しかし、顧問先の決算月の事情によるため、「どの税理士も7月、8月が暇な時期」と言えることはむずかしいです。
個人事業主(フリーランス)のお客さんを一切取らない税理士さんだと、逆に確定申告時期は余裕があります。
【税理士と契約する方】暇な時期に契約を考えるとメリットです
実はこれはあまり知っているようで知られていませんが、税理士と新しく契約する、変更するときは、暇な時期を狙って契約をすると、料金の融通が利きやすくなります。
忙しい時期より交渉がしやすいということです。
忙しい時期は
●税理士もあまり新規開拓に力を入れない
●既存のお客さんを回るのに精一杯(新規を考えられない)
●お客さんをより選ぶ(高いお客さんなら欲しい)
このような考えになりやすいのです。
もちろん決算を終えて新しい期からスタートするのがベストですが、
実際税理士の変更は、申告の間際でなければいつでもできます。
税理士を変更したり、新しく契約するときは、閑散期を狙うのも一つの方法です。
【まとめ】繁忙期を避ける事はお互いにいい関係を築ける
多くの税理士がお客さんの悩みを解決したいと考えています。
本来は1年を通して、サービスを行き届かせる事が重要ですが、忙しい時期は本来のサービスができず、コミュニケーションが取りづらくなってしまう事が考えられます。
今付き合っている税理士には、忙しくない時期に腰を据えた話をする。
新しく契約する税理士にも閑散期に変更の話をする事で、お互いにとってもいいコミュニケーションが図れるはずです。