【後継者のいない会社を買う】個人がM&Aするときの注意点まとめ
M&A(エムアンドエー)とは、Mergers(合併)and Acquisitions(買収)の略で、2つ以上の会社が一つになる合併と、ある会社や個人が他の会社を買う買収をさします。
この記事では、個人が後継者のいない会社を買収することに焦点を当てて注意点などを解説します。
この記事でわかること
・後継者のいない会社を買う理由
・個人がM&Aするときの注意点
・個人がM&Aする会社の選び方
・M&Aの相談先
個人でM&Aを検討されている方は、ぜひ最後までご覧ください。
後継者のいない会社を買う理由
まずは、後継者のいない会社を買う理由を確認しましょう。
おもな3つの理由を紹介します。
①起業リスクが低くなる
②起業の初期費用を抑えられる
③資産やノウハウを引き継げる
理由①起業リスクが低くなる
後継者のいない会社を買う理由の1つ目は、起業リスクが低くなることです。
ゼロから会社を作ると、さまざまなリスクにさらされます。
特に、売上をあげられるか、集客ができるか、資金調達は可能かなどは起業後に直面する大きな課題といえるでしょう。
しかし、後継者のいない会社を買えば、すでに事業として運営しているので、起業によるリスクを軽減できます。
起業直後の事業収益化や集客に悩むことなく、会社をもつことができるのは大きなメリットです。
理由②起業の初期費用を抑えられる
後継者のいない会社を買うと、起業に必要な初期費用を抑えることができます。
会社を作るには初期費用が必要です。
たとえば、設備投資や人件費、仕入れの費用などのために資金を準備しなければなりません。
また、会社が法的に認められるためには登記をしなければならず、その際に登記費用も発生します。
一方、後継者のいない会社を買うことで、買取費用は必要ですが、設備投資や登記費用は必要ないため、起業の初期費用よりも安くできることがあります。
理由③資産やノウハウを引き継げる
後継者のいない会社を買う理由として、会社の資産やノウハウを引き継げることがあげられます。
会社を買えば会社の資産も同時に引き継ぎます。
そして、引き継ぐことができるのは、設備や商品といった目に見える資産だけでなく、営業ノウハウや技術、従業員、取引先なども含まれることが重要なポイントです。
ノウハウや技術の習得、従業員や取引先との信頼関係構築は、短期間でできるものではありません。
これらを引き継げることで、ゼロから起業するよりも効率よく事業を始めることができます。
個人がM&Aするときの注意点
個人がM&Aを成功させるために、必ず注意したいポイントがあります。
次に3つの注意点を解説します。
・役員や従業員が会社から離れない対策をする
・債務も引き継ぐ覚悟をもつ
・デューデリジェンスを必ず実施する
役員や従業員が会社から離れない対策をする
M&Aによって、役員や従業員が会社から離れることが予測されるので、対策をする必要があります。
なぜなら、経営者の変更は社内の大きな関心ごとだからです。
経営者がM&Aに同意していても、他の役員や従業員が不安に感じてしまうと、M&Aをきっかけに退職するおそれがあります。
特に、新経営者が業界未経験であったりコミュニケーション不足であったりすると、反感を買いやすくなります。
M&A前に会社に出向き、他の役員や従業員とも積極的にコミュニケーションをとりましょう。
また、その際には経営方針も示しておくと安心感を与えることができます。
債務も引き継ぐ覚悟をもつ
後継者のいない会社を買うと、資産だけでなく債務も引き継がなければなりません。
その中でも特に注意したいのは、簿外債務です。
簿外債務とは、貸借対照表に記載されていない債務のことで、賞与引当金や退職給付引当金などの将来発生する可能性が高い費用や、他の会社や個人の保証人になっている債務保証などがあげられます。
これらがM&A後に発覚したとしても、買い手がその債務を負う必要があります。
簿外債務のリスクも含めて、すべての債務を引き継ぐ覚悟をもちましょう。
デューデリジェンスを必ず実施する
簿外債務などの買収リスクを減らすために、デューデリジェンスを必ずおこないます。
デューデリジェンスとは、買い手によるM&A対象会社の実態を把握する事前調査のことです。
具体的には、財務や法務、事業などの面からM&A対象会社の調査を行い、買収にふさわしい企業かどうかを検証します。
デューデリジェンスは調査内容の専門性が高いため、弁護士や公認会計士、税理士などの専門家に依頼するのが一般的です。
この調査により、簿外債務やその他の問題点も把握することができるので、費用はかかりますが、リスク回避のために必ず実施しましょう。
個人がM&Aする会社の選び方
個人がM&Aの対象とする会社の選び方として、次の3つの基準を紹介します。
基準を1つに絞る必要はなく、複数織り交ぜながら、自分の目的に合った基準を設定しましょう。
①業務内容
②予算
③経営状況
業務内容から選ぶ
M&Aをして経営者となれば、会社の業務内容を熟知し事業発展のために尽力しなければなりません。
そのため、熱意をもって取り組めるような業務内容から会社を選びましょう。
また、複数の事業をおこなう会社を買収するときは、それぞれの業務内容や業績をひとつひとつ丁寧に確認することが重要です。
予算から選ぶ
M&Aの対象となる会社の売却価格はさまざまなので、自分の予算に合う会社を選びましょう。
会社の売却価格は規模や業績によって変動します。
その中で個人がするM&Aの対象会社の価格は約300〜500万円程度のものが、一般的に多いようです。
このような金額を参考に、予算を決めて会社を探しましょう。
経営状況で選ぶ
会社の経営状況も選ぶ際の基準になります。
M&Aの買い手を募集するような会社は、必ずしも業績が好調であるとは言いがたいです。
特に、後継者のいない会社の場合、会社の長期的な成長を目指していないことが多く、そのための営業努力や資金準備が少ない可能性があります。
そのような会社を買うなら、経営を立て直せるかも検討しましょう。
M&Aは専門家に相談するのがベスト
M&Aは専門家に相談するのが、成功のためにはベストな方法です。
相談先として、次の3つを紹介します。
・公認会計士や税理士
・公的な事業承継に関する相談機関
・M&A仲介業者やM&Aコンサルティング会社
公認会計士や税理士
公認会計士や税理士にM&Aを相談しましょう。
公認会計士や税理士は多くの中小企業と接点があるので、後継者のいない会社を紹介してくれる可能性があります。
また、専門知識や経験からM&Aのアドバイスをもらえたり、財務状況のデューデリジェンスを依頼できたりもします。
さらに、M&A後の経営サポートも継続してお願いできるので安心です。
公的な事業承継に関する相談機関
中小企業庁(独立行政法人中小企業基盤整備機構)は、事業承継・引継ぎ支援センターを全国に設けて相談を受け付けています。
支援内容には創業を目指す起業家と後継者のいない会社をマッチングする、後継者人材バンクというものもあります。
公的な機関である事業承継・引継ぎ支援センターは誰に対しても公平に対応するので、経営初心者でも安心して利用することが可能です。
独立行政法人中小企業基盤整備機構 事業承継・引継ぎ支援センター
M&A仲介業者やM&Aコンサルティング会社
M&Aを専門におこなうのが、M&A仲介業者やM&Aコンサルティング会社です。
M&A仲介業者やM&Aコンサルティング会社は業界の情報を熟知しており、M&Aをスムーズに実行できる経験や実績があります。
仲介料などの報酬を支払わなければなりませんが、安全なM&Aをおこなうための必要経費といえるでしょう。
【まとめ】個人がするM&Aには知識と経験が必須
個人でも後継者のいない会社を買うことができます。
しかし、スムーズにM&Aを進めるためには専門的な知識と経験が必須です。
「M&Aできる会社を紹介してほしい」
「M&Aとその後の経営もサポートしてほしい」
後継者のいない会社の買収にお困りの方は、ぜひタックスボイスへご相談ください。
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M&Aのサポートが可能な税理士も多数提携していますので、ぜひご利用ください。