【国金借りれない人】特徴は?審査落ちの原因を徹底解説!
事業をおこなううえで、資金調達は大きな課題の1つです。
融資の申し込み先としてよく利用されるのは日本政策金融公庫(国金)ですが、国金の融資審査であっても甘くはありません。
この記事でわかること
・国金で借りれない人の特徴
・創業融資で審査落ちする原因
・追加融資で審査落ちする原因
・国金で借りれないときの対処法
国金の審査落ちの原因と対処法を徹底解説するので、国金の融資を予定されている方や審査落ちしてしまった方は、ぜひ最後までご覧ください。
国金で借りれない人の特徴
おもに次のような点で問題があると、国金は融資審査を通さない可能性が高くなります。
・返済能力があるか
・税金や公共料金の滞納があるか
・融資期間中に貸し倒れないか
・資金使途は妥当か
国金で借りれない人の特徴は、このような問題点に当てはまる人です。
次に詳しく解説します。
信用情報に傷がある
国金で借りれない人の特徴として、信用情報に傷があることが挙げられます。
信用情報とは、クレジットカードやローンの利用履歴や支払状況の情報です。
多額のローンをいくつも組んでいたり、支払いが滞っていたりすると、信用情報に悪い情報(傷)として記録されます。
また、信用情報は数年残ることがあるので、現在の状況だけでなく過去の情報も審査の材料となります。
このように、融資申込者の信用情報に傷があると、返済能力なしと判断され、国金から借りれません。
税金や公共料金を滞納している
税金や公共料金を滞納していることも、国金で借りれない人の特徴です。
税金や公共料金のような優先順位の高い支払いを滞納しているということは、返済も遅れるのではないかと判断され、返済能力について良い評価を受けることができません。
特に、国金は政府系の金融機関なので、税金の未納や滞納があると、融資を受けることがかなり難しくなります。
税金や公共料金の滞納は、クレジットカードやローンと同様に会社の信用に傷をつけてしまいます。
事業計画が曖昧である
国金に融資を申し込む際には、事業計画の提出が必要です。
しかし、提出した事業計画の内容があやふやで捉えづらいと、国金で借りれないおそれがあります。
国金は事業計画を見て、融資の必要性や返済能力を審査します。
たとえば、融資後も赤字続きで、黒字化対策も予定されていないような事業計画では、返済能力なしとして審査は通りません。
融資が必要な理由と融資後はどのようにして利益を上げるのかを説明できるような、具体的な事業計画を提出する必要があります。
資金使途が不明瞭・不相応である
国金で借りるためには、明確な資金使途が必要不可欠です。
そのため資金使途が不明瞭であったり、不相応と判断されたりすると審査落ちになる場合があります。
国金では融資の希望額が妥当かどうかを必ずチェックします。
たとえば、営業車購入の融資であるのに、高級車を買うような金額を希望すれば、不相応な融資と判断されかねません。
また、融資限度額いっぱいに借りられるだけ借りたいといった不明瞭な資金使途の場合も、審査に落ちる可能性があります。
創業融資で審査落ちする原因
国金の新創業融資制度は、創業・スタートアップ支援を目的とし、無担保・無保証人で利用できる制度です。
日本政策金融公庫 新創業融資制度
しかし、新創業融資制度でも審査落ちしてしまうことがあります。
その原因を次に解説します。
自己資金が不足している
創業融資の制度上、自己資金が融資希望額の10分の1以上必要なので、自己資金が不足していると審査落ちしてしまう場合があります。
創業融資に自己資金が必要なのは、創業当初は事業が不安定だからです。
自己資金がない場合は、創業後の売上が立たない時期の返済が滞る可能性が高いため、融資できないと判断されてしまいます。
なお、自己資金を計画的に準備しておらず、カードローンや知り合いからの借金で一時的に準備した場合、「見せ金」と判断され自己資金とは認められません。
事業に必要な許認可や届出がない
審査落ちについて考えられる原因の1つは、事業に必要な許認可や届出がないことです。
許認可なしで事業をおこなうと、ペナルティとして罰金や営業停止処分を受け、事業を続けることができません。
そのため、国金では許認可が必要な業種について、申請状況のチェックを必ずおこないます。
なお、融資の申し込みと並行して許認可の申請をおこなっている場合、申請書類の写しを提示することで手続きを進められますが、許認可を取得するまでは融資は実行されません。
業種の経験が浅い
開業予定の業種について職務経験が浅いと、創業融資の審査に落ちることがあります。
国金は融資後、きちんと返済されることが見込まれる事業計画に融資を実行します。
つまり、利益を出すことができる具体的な事業計画が必要です。
しかし、事業の経験が浅いと事業計画のとおりに利益を出すことができるのかと、その信ぴょう性を疑われてしまいます。
よって、国金に事業計画を信用してもらうために、その根拠となる職務経験や職歴、実績を示す必要があります。
追加融資で審査落ちする原因
追加融資とは、初回融資を受けた金融機関から追加の融資を受けることで、国金でも追加融資の相談は受け付けています。
しかし、対策を怠ると容易に審査落ちしてしまうので注意が必要です。
次に追加融資で審査落ちする原因を解説します。
融資後に赤字が続いている
追加融資では、前回の融資後に赤字が続いている場合、審査落ちすることがあります。
国金は融資後に利益が出ると見込んで、1度目の融資を実行しています。
しかし、融資後も赤字であるということは、事業計画が甘く返済能力がないと判断され、追加融資を受けるのは難しくなるのです。
資金使途が融資時の申告と異なると判断される
資金使途が前回の融資時に申告したものと異なると判断されると、追加融資は審査落ちになる場合があります。
事業性の融資は、資金使途を明確にして貸し出されるため、申告した資金使途以外の目的で使ってはならないからです。
なお、資金使途違反と判断された場合は、追加融資を受けられないだけでなく、前回の融資の一括返済を求められることもあります。
融資の返済が遅れている
前回受けた融資の返済が遅れていると、追加融資を受けることはかなり難しくなります。
すでに受けている融資の返済すらも滞っている状況では、返済能力なしと評価されるからです。
追加融資は新規事業立ち上げや設備投資など今後の事業拡大に必要な資金調達なのであって、融資を返済するための資金作りではないことを理解しておきましょう。
国金で借りれないときの対処法
国金で借りれないときは、次の4つの対処法を試してみましょう。
①審査落ちの原因を把握する
②半年後に再申し込みをする
③他の金融機関に申し込む
④認定支援機関のサポートを受ける
①審査落ちの原因を把握する
国金で借りれないときは、まず審査落ちの原因を把握しましょう。
基本的に国金は審査落ちの理由を教えてはくれません。
そのため、信用情報の問題や事業計画の矛盾、自己資金の有無など、審査落ちの原因に心当たりのあるものを洗い出して改善することが重要です。
それでも審査落ちの原因がわからない場合は、税理士などの専門家に相談すると良いでしょう。
②半年後に再申し込みをする
再申し込みがおこなえるようになるのは、最低でも半年が経過してからです。
しかし、半年後に必ず審査が通るわけではありません。
半年間で審査落ちの原因改善など、しっかりと再申し込みの準備をしましょう。
たとえば、自己資金が不足していたのならば貯める、事業計画が甘いのならば計画を練り直す、業種の経験が浅いのならば経験を積むなど、半年間でできることはたくさんあります。
③他の金融機関に申し込む
国金で借りれない場合、他の金融機関に申し込むのも1つの手段です。
すでに取引のある金融機関の方が融通がきく場合もあります。
しかし、国金で借りれなかった原因をそのままにしていては、他の金融機関でも審査通過が難しくなります。
他の金融機関に申し込む場合でも、審査落ちの原因を解消してから手続きをしましょう。
④認定支援機関のサポートを受ける
国金の審査通過の可能性を上げるために、認定支援機関にサポートを依頼してみましょう。
認定支援機関とは、経営を支援するための専門知識を有し、一定の実務経験があると国が認定した支援機関で、税理士や中小企業診断士、商工会議所などが認定を受けています。
書類作成やアドバイスを依頼できますが、手数料が発生することもあるので、納得のいく専門家に依頼しましょう。
【まとめ】国金の融資サポートは税理士に相談しよう
国金で借りれない人には、いくつかの特徴や原因があります。
審査落ちの原因を把握し、改善することで審査通過の可能性を高くすることができます。
また、事業計画の策定や融資面談の対策には、専門知識や経験があるほうが有利です。
「国金で借りれなかったので、原因と対処法をアドバイスしてほしい」
「国金で借りたいので、融資のサポートがほしい」
国金の融資でお困りの方は、ぜひタックスボイスへご相談ください。
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