【調剤薬局に強い税理士とは?】3つのポイントを徹底解説!
調剤薬局の経営はどのようなものか?
調剤薬局の数は日本全国で58,000件ほどと言われています。
どこを見渡しても見かけるコンビニの数が53,000件ほどなので、それは驚異的な数と言えます。
調剤薬局は病院の近くに店舗を出すことで、患者さんを集つめる事でき、その病院が特定している調剤を置けば、無駄な在庫を抱えることもないと言われています。
店舗事業をする上で一番、肝になるのが集客の部分です。人が集まらなければ、売りたいものも売れないし、適正な価格で販売がすることもできません。
しかし調剤薬局の経営は、出店場所を間違えなければ、集客は他の業種に比べると比較的容易で、保険収入なので、取りっぱぐれがないのが、他の業界にはない特徴です。
高齢化社会に伴い、病院を利用する患者数も多く、売り上げも右肩上がりだと言われてきました。
調剤薬局の経営はクリーニング屋の経営と似ている?
調剤薬局の経営はクリーニング屋の経営に似ています。
クリーニング屋は地域のスーパーの近くに店を出すケースがあります。
それは、買い物帰りの主婦や仕事帰りのサラリーマンがスーパーを利用した時に立ち寄りやすいようになっているのです。
クリーニングは引き取りの際、生活圏内に引き取り場所がないと、あえて遠くまで足を運んで取りに行くのは大変です。
その点毎日買い物に来れば、生活圏内で足を運ぶ事ができ、利用しやすいという利点があります。
クリーニング屋が人の集まりやすいスーパーの近くに出店し、集客をする点で言えば、病院の近くに店舗を構える調剤薬局の集客手法は似たようなものかもしれません。
病院の診察が終わったあと、すぐに薬局が近くにあれば利用しやすいですし、あえて遠くの薬局で処方してもらう事は考えにくくなるからです。
調剤薬局の社長が税理士を切り替えた例
2013年、私も調剤薬局の税理士の切り替えに携わった事がありました。
その際、会社の決算内容を見せていただきましたが、決算書を見てこんなに利益が出るのかと驚いたものです。
その調剤薬局の経営者は4店舗を経営しており、近くの店舗をさらに買収して5店舗目をこれからスタートさせるところでした。
小規模事業者とはいえない規模で、年商は数億規模です。
税理士の不満は昔ながらの税理士でパソコンが使えず、医療の会計を全く知らないという点。顧問料を大幅に削減して医療に詳しい若い税理士を紹介しました。
2013年の調剤薬局の経営は、介護も薬剤も診療報酬の点数が削られる前でしたので、とても景気が良かったのだと思います。
2018年4月に介護報酬改定が行われ、調剤報酬のさらなる削減が見込まれました。
調剤薬局の経営は以前ほど粗利率が高くなく、調剤薬局の数も以前に比べても伸び率が鈍化していると言われています。
国の一声で情勢が変わってしまうことも珍しくありません。また病院の経営によっても集客が左右されるところがあり、絶対安泰とは言えない状況になりました。
調剤薬局に強い税理士とは?
調剤薬局に強い税理士はポイントは3つです。
1医療の会計に慣れている
2M&Aに詳しい
3記帳代行、給与計算もしてくれた方がベスト
①医療の会計に慣れている
調剤薬局の売り上げは保険収入によるものがほとんどです。
だからこそ、医療、薬剤、介護の報酬改定に敏感でなければなりませんし、医療会計に慣れている税理士でなければ適正な会計処理ができません。
調剤薬局経営も以前ほど高利益を確保できるとは限らず、民間企業としての立ち位置は他の中小企業の社長様と変わりありません。
パートナーとして税務会計をサポートしてくれる税理士は必要です。
②M&Aに詳しい
今後、調剤薬局の経営は大きな局面を迎えます。
今まで順調に経営していたのが、国の方針で状況が一変してしまうのです。
今後運営がむずかしくなった店舗を手放す方も増えてくるでしょう。
意欲のある社長はそのような店舗を買収する事を考えると思います。
その際、財務状況をきちんと把握できるよう、税理士のアドバイスが大切です。
また店舗を売却したいという社長も店舗清算の際、株価算定をきちんと行なってくれたり、高値で売れるようにサポートしたりと、いざという時に備えて、M&Aに詳しいことは重要です。
③記帳代行、給与計算もしてくれた方がベスト
記帳代行は忙しい社長にとって、ありがたいサービスです。
スタッフが会計ソフトに入力してくれると問題はないのですが、事務員を一人雇うより、記帳代行を税理士に頼んだほうが圧倒的に月のコストが安くなります。
店舗を運営していると、スタッフの育成や自ら患者さんの対応などに時間を取られる事も多くあると思います。
患者さんがいつ来るか分かっていない為、店舗を複数経営していれば見廻りなどで時間を取られてしまうこともあると思います。
そのような状況のとき、記帳代行まで行なってくれる税理士は大切です。
また社労士をつけていないところは、必要に応じてスタッフさんの給与計算代行も任せられるとベストです。
自分で行なっていた業務が手から離れることで他のことに時間を使えることがメリットです。
【まとめ】調剤薬局は特殊な会計だからこそ専門的な税理士を選ぶ
調剤薬局の会計は他業種に比べると、特殊なことが多いと思います。
調剤薬局の税理士変更の相談には、税理士が重大なミスをしてしまった、昔ながらの税理士で最近の税制に詳しくない、極端に支払う料金が高いなどの不満が多いです。
きちんと信頼できる税理士に任せることで経営のリスクヘッジができるのです。