【お客様事例】介護施設が税理士変更の相談
今回は「税理士を変更したい」と弊社にご相談いただいた内容を書きたいと思います。
税理士とまだ2年ほどしか付き合っていませんが、短期間でも今の税理士に不満が出るようになり解約を考えられていました。
どのような会社だったか?
東京都内で介護施設を営んでいる法人様です。
売り上げも多くあり、スタッフさんの数も多くいました。訪問介護も行なっており、幅広く事業展開をされていました。
経費は人件費がほとんどで、全体の8割以上にも達します。人件費を高くしないと、介護業界は人手不足で採用がなかなかできない現状がありました。
必要経費のため、削ることはできませんが、別の固定費の削減する必要もありました。
税理士の顧問料も固定費です。
顧問料はきちんと適正でなければなりませんが、多く支払っているケースも見受けられます。
税理士と知り合うきっかけがあまりない会社様も多い為、税理士の相場を知ることは重要です。
税理士に対してどんな不満があったか?
今回は税理士に不満を持った2つのポイントがあります。
それは税理士が急に顧問料を値上げしてきたことと、よく分からない料金を請求してきた
事です。
1急に顧問料を値上げしてきた!
2よく分からない料金を請求してきた!
急に顧問料を値上げしてきた
契約のスタート段階では顧問料が安かったので、喜んで契約をしたとの事ですが、急に2年目から月2万円近く顧問料を上げてきたとの事でした。
年間24万はかなりの出費です。
税理士とのスタート段階にありがちな事ですが、税理士側も契約を取りたいあまり、最初は極端に安い料金を設定する事務所もあります。
契約すれば、すぐに解約をしないと思っているからです。
その為、すぐに料金を上げたとしても了承してもらえると考えているのです。
特に契約の前段階で複数の税理士と相見積もりになっている場合は、余計に注意が必要です。
見積もりを魅力的に魅せるために、他の税理士と比べて、極端に安く設定している税理士事務所もあるからです。
よくわからない料金を請求してきた
通常税理士の報酬は毎月の顧問料と決算申告料、年末調整料の3点セットに分けられます。
税理士の料金設定
●毎月の顧問料金
●決算申告料金
●年末調整料金(一人あたり500円〜3000円の範囲)
しかし税理士事務所によっては上記の3点セット以外によく分からない料金を請求してくるケースがあります。
例えば以下のような内容です。
・書類保管料
・システム利用料
・相談料
以下は本来なくてもいい料金設定です。
それは顧問料の中に含まれている認識だからです。
契約の前段階での料金のすり合わせは必要ですが、ここの税理士事務所は「不明な料金を請求してこない」などが事前に分かるとミスマッチが防げます。
そのため税理士のことを良くわかっている紹介会社の存在が必要なのです。
【税理士選びのポイント】今回の介護施設に合う税理士とは?
今回税理士の相談を受けて、介護施設様にあった税理士はどのような人が合うかお選びしました。
料金体系が明確
今回の一番のポイントであった顧問料金に関して、信頼のおける税理士選びが重要でした。
「明瞭会計で急な値上げをしない」、「よく分からない料金を設定しない」などは、事前に税理士事務所のことをよく知る必要があります。
顧問契約書をきちんと結ぶ事で事前に交わすことはもちろんですが、その税理士さんの「スタンスもきちんと理解すること」が重要です。
しかし通常、その税理士をよく知ることはできません。
それは税理士のホームページ上では、スタンスまで理解する事ができないため、よく税理士のことを理解した税理士紹介会社の存在が必要なのです。
介護特有の会計処理に慣れている
税理士の中では、一般企業の決算処理しか行っていない税理士もよくいます。
その税理士さんが介護、医療の顧問先をきちんと持っているかどうか?にもよりますが、医療介護の会計は「経験」がものを言います。
一般企業の会計と違い、特有なことが多いため、ミスが許されません。
医療介護会計を知らずに顧問を頼んでしまい、間違った処理をしてしまった、税金を多く払ってしまったケースをよく聞くため、きちんと医療会計に詳しい税理士が重要です。
所員を複数抱えている
こちらの介護施設様は規模が大きく、相談ごとも多い法人様でした。
そのため、所員さんを多く抱えていた税理士事務所のほうが、急な相談などにもきちんと対応してもらえます。
1人税理士など所員を抱えていない税理士事務所は、年々顧問先が増えるにつれ、業務が忙しくなり、決算対策がうてなくなったり、ミスが多くなってくる事が懸念されます。
ある程度、所員を抱えているところで、役割分担をきちんと敷いている税理士事務所の方が、業務がスムーズに進行します。
そのためある程度キャパがある税理士事務所がベターです。
税理士との付き合いは短期で終わるものではなく、5年、10年と長く続いていきます。
今回のお客様は2年というすぐに短期間で今の税理士との解約を考えていたため、次の税理士選びでは間違いが許されません。
事務所体制が整っている税理士をおすすめしました。
税務調査にきちんと対応してくれる
保険収入で売り上げを立てている介護、医療、接骨院などの業種は、国や地方は「きちんとした会計処理」がなされているか?を判断します。
少しでも不備やおかしいところがあれば、「税務調査が比較的入りやすい業種」とも呼ばれています。
税理士の中では開業してまだ間もなく、税務調査を経験していない税理士もいます。
そのため、今回は開業仕立ての税理士よりもある程度経験を積んだ税理士事務所がいいとご提案をしました。
税務調査が不慣れだと、調査員との交渉もスムーズにはうまくいかず、調査を長引かせてしまうことも珍しくありません。
税務調査はおよそ5年〜7年の周期で、入ると言われていますので、きちんとした対策が必要になってきます。
今回は実際ご相談をいただいた介護施設を例に書いていきました。
税理士事務所によっては全然違うものです。
会社に合ったきちんと税理士選びが重要です。